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DeNA バウアー、粘着物質を使った “不正投球疑惑” 跳ねのけた! 優勝貢献で目指すは凱旋帰国
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2023.05.04 18:50 最終更新日:2023.05.10 13:09
メジャー通算83勝、“サイ・ヤング投手” の実力は、伊達ではなかった。
5月3日、広島戦で横浜スタジアムに集まった観客は、史上最多の3万3202人。その大観衆の前で横浜DeNAの新助っ人、トレバー・バウアーは躍動した。7回を投げきり、7安打1失点、9奪三振で来日初勝利。2021年6月のジャイアンツ戦以来の登板となったが、ブランクをまったく感じさせなかった。
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バウアーは、2021年5月、女性から暴行容疑で訴えられ、所属していたドジャースから出場停止処分ののち、解雇された過去がある。
「女性の訴えは、同意していない内容の性行為をされたうえ、性行為中に首を締められ意識を失ったというものでした。バウアーはすべて否定し、結局、刑事責任は問われませんでした。
また、趣味のドローンをいじって負傷した小指から登板中に大量出血したり、交代を告げられるとブチ切れてバックスクリーンのボールを投げたり……。何かとお騒がせのイメージがあります」(現地紙記者)
もっとも深刻だったのが、“不正投球” 疑惑だ。MLBでは2021年、粘着物質を使用した不正投球の蔓延が明るみに出て、激震が走っている。
「メジャーリーグのボールは日本の公式球と比べて表面がツルツルしていて、滑りやすい。そのため制御が利かなくなることが多いのですが、逆に滑り止めとなる粘着物質を指につければ、コントロールしやすくなるうえ、ストレートの回転数が上がり、スライダーなど変化球は曲がりが大きくなる利点がありました。
不正投球に使われた粘着物質は、重量挙げの選手がバーベルを持ち上げるときに使う『スパイダータック』だと判明しましたが、バウアーもそれを使用したのでは、との疑惑が持たれました」(同)
2015年のインディアンス時代、バウアーが先発ローテーション入りした際のストレートの平均回転数は1分あたり2225回。しかし、年々回転数は上がり、サイ・ヤング賞を獲得した2020年には2779回と、500回以上増えている。
しかも、得意とするナックルカーブの曲がり幅も大きくなり、2021年にはバウアーが試合で投げた複数のボールをMLBが検査したほどだ。
「バウアーが投げたボールからは、実際に粘着物質が検出されましたが、何の物質だったのかはわかりませんでした。ただ、ことを重く見たMLBは、翌2022年から粘着物質の規制を強化します。投手がそのイニングを投げ終えると、主審が利き手、グラブ、帽子などを触って、粘着物質がついていないか検査するんです。
過去に疑われたバウアーにも注目が集まりましたが、DV問題で出場停止処分にされ、その後は解雇。そのため厳しい検査を受けておらず、米国では『本人はホッとしているのでは?』といった報道もありました」(同)
とはいえ、これはあくまで “疑惑” にすぎない。メジャーで二桁勝利をあげてきた彼の実力は本物だろう。
「今回の投球を見れば、少なくとも粘着物質など必要ないことがはっきりしましたね。あとは私生活が落ち着いてくれれば……。
ただ、DeNAにとって悲しいのは、今季活躍しすぎるとMLBに戻ってしまうかも、ということですね。今季日本で結果を出し、“凱旋帰国” するのが彼の狙いですから」(スポーツ紙記者)
3日現在首位を走り、25年ぶりのセ・リーグ制覇を目指す横浜DeNAにとって、大きな戦力となることは間違いない。
( SmartFLASH )