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ラグビー日本代表の素顔 「“家族”と“愛”の漢字タトゥー」「散髪担当」「エガちゃんポーズ」…外国出身選手はキャラ濃すぎ!

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2023.09.17 06:00 最終更新日:2023.09.17 06:00

ラグビー日本代表の素顔 「“家族”と“愛”の漢字タトゥー」「散髪担当」「エガちゃんポーズ」…外国出身選手はキャラ濃すぎ!

家族思いのレメキ ロマノ ラヴァ

 

 悲願のベスト4に向け、絶対に負けられないイングランド戦が18日(日本時間)に迫っている。大きな壁に立ち向かう“ブレイブブロッサム(勇敢な桜の戦士)”たちには、個性的な選手たちが揃っている。スポーツジャーナリストの斉藤健仁氏に、知られざる素顔を聞いた。

 

 前回大会、“笑わない男”として人気が爆発したのがプロップの稲垣啓太(33)。だが、練習中はちょっと違うようで…。

 

 

「じつは練習中は、よく笑顔を見せていますよ。まあ、笑わないというより、感情をあまり表に出さないといったほうがいいのかも。彼は2023年の1月に結婚しましたが、奥さんはシャネルの広告を務めているモデルの新井貴子さん。ちなみに今回、日本代表は羽田空港からフランスに向けて出発しましたが、その空港内にはシャネルの広告が飾られており、奇しくも妻が夫を見送る形となりました」

 

 逃げ切りを図るときなど、後半から投入されることが多いのが、プロップのクレイグ・ミラー(32)だ。

 

「真面目な性格で、フィフティーンからの信頼も厚いんです。フリースキーが得意で、埼玉パナソニックが本拠地を置く熊谷は、母国の街並みに似ているとお気に入り。頭脳明晰で、会計士の資格を持っています」

 

 同じく強烈な押しが光るのが、プロップのヴァル アサエリ愛(34)。

 

「彼はトンガ出身ですが、2014年の結婚を機に日本国籍を取得しています。その際、日本名には妻・愛理の名前から『愛』の一文字を。愛理さんは元プロテニスプレーヤーで、2009年にビーチテニスに転向しました。アサエリ愛は埼玉工業大時代に、白菜農家でバイトを経験しています。また散髪が得意で、代表メンバーの中には“お客さん”も多くいます」

 

 ワーナー・ディアンズ(21)は、日本代表が待ちわびた2メートル超えのロック。

 

「両親ともに185センチの長身で、母はネットボールのニュージーランド代表選手でした。中学2年で来日したときの身長は180センチで、高校2年で200センチに。おかげで、私服は店で見つけることがほとんどできず、もっぱらネット頼りだそうです。初キャップは19歳時のポルトガル戦。初キャップ取得の際には、チームメイトがビールでお祝いしてくれるのが恒例ですが、彼は未成年。みんながアルコールを飲む姿をうらやましく見ていましたね(笑)」

 

 真面目な性格で、“仕事人”の異名を持つのがジャック・コーネルセン(28)。

 

「父親のグレッグは、豪州代表25キャップを数え、敵地でニュージーランド代表相手に4トライを記録。豪州ラグビー協会で殿堂入りしたレジェンドです。彼はFWなら、4番から8番までできることも強み。また、ディラン・ライリー、ベン・ガンターの3人で、旅行鞄のブランドを立ち上げています」

 

 そのベン・ガンター(25)も同じフランカーで、攻守にハードワークできることが特長。

 

「彼は母の出身地タイ生まれで、1歳で父の母国である豪州に移住。豪州の高校卒業後の2016年、テスト生からパナソニックに入団しました。早くから才能が開花し、19歳と6日というトップリーグ最年少出場記録を持っています。前回大会は日本での住居期間が間に合わず、惜しくも代表落選。それだけに、今大会へ期するものは強い。リーチを心から尊敬していて、趣味は釣りです」

 

 流と激しくポジションを争っているのが齋藤直人(25)。

 

「桐蔭学園高の1年と3年時に花園準優勝。早大4年時には11年ぶりの大学日本一に貢献するなど、所属チームで次々と好成績を残しています。サントリー1年めは社員選手だったんですが、すぐにプロ契約に。フィットネス能力は代表ナンバーワンとの評判。なぜか蜂に好かれる体質で、いままで4度刺された経験があるといいます」

 

 2022年、リーグワンの新人賞とセンターのベスト15獲得した勢いそのままに、代表に名を連ねたのが長田智希(23)。

 

「彼はBK陣では唯一の社員選手で、ふだんは『パナソニックスポーツ』で働いています。ジョセフHC期待の若手であることは、本大会前の5戦すべてに起用されたことからもわかる。あだ名は色黒で、その風貌から23歳の若さでも“おっさん”。幼少時は空手を経験しています」

 

 チリ戦でも“仕事”であるトライをきっちり決めたのが、177センチと小柄なウイングのジョネ・ナイカブラ(29)だ。

 

「フィジーの200人ほどの村の出身で、ふだんはシャイな性格。ところがいざ試合となると豹変して、急激なギアチェンジで相手を抜き去る韋駄天に早変わり。守備でも一切手抜きせずに、大男たちに挑んでいきます。摂南大学出身で、日本の治安のよさと、落とした財布が戻ってきたことに感動し、日本の大ファンでもあります」

 

 ウイングとフルバックを高水準でこなせるのがセミシ・マシレワ(31)。

 

「体を左右に大きく振って、くねくねとしたステップが武器で、豪州のフォース時代には『スネーク』と呼ばれていました。日本代表ではトライ後の“スネークボーズ”が代名詞ですが、このほかにも“エガちゃん”や“コマネチ”ポーズも持っています」

 

 日本代表では、スピードやステップワークで突破するウイングが多いなか、パワーで勝負できるのがシオサイア・フィフィタ(24)。

 

「代表きっての“プレイボーイ”でしたが、2022年トンガ人と結婚して、どうやら落ち着いたようです。小学校時代はトンガでナンバーワンのハードラーで、13歳からラグビーに転向しています。祖父の形見の金の指輪を溶かし、前歯に施していることでも有名です」

 

 メンバー選出最大のサプライズが、レメキ ロマノ ラヴァ(34)のメンバー入りだろう。直近の5試合での出場がないどころか、一度もメンバー入りさえしていなかったからだ。

 

「強みはBKで、ハーフ以外の4つのポジションをこなせる多様性でしょう。家族思いでも知られ、右耳の横には「家族」、左耳の横には「愛」と漢字のタトゥーが入っています」

 

 最後に紹介するのが、3大会連続出場となる松島幸太朗(30)だ。

 

「前回大会後にフランスのクレモンに移籍しましたが、この移籍は彼の実力が評価されて実現したもの。最近ではほかの選手も海外に出ることがありますが、その際は前所属の企業のバックアップがあって実現することが多いんです。フランスでも活躍し、当然クレモンからも残留のオファーがありましたが、あまりにも田舎だったため断わったそうです」

 

 個性豊かな男たちが、難敵イングランドに挑む。

( 週刊FLASH 2023年9月26日・10月3日合併号 )

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