大相撲秋場所は、11日目(9月20日)を終えて、熱海富士(前頭15・伊勢ヶ濱)が1敗で単独トップ。3敗の大関・貴景勝、平幕の高安と剣翔が追う展開となっている。
熱海富士の11日目の相手は小結・翔猿。初めての役力士との対戦だったが、臆することなく立ち合いで翔猿の動きを封じると、すかさず豪快な上手投げを決めた。
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残り4日間で星の差2つのリード。これからは上位との対戦が続きそうだが、優勝の可能性は十分にある。
2002年9月3日生まれで、21歳になったばかりの熱海富士。優勝すれば、貴花田(19歳5カ月)、大鵬(20歳5カ月)、北の湖(20歳8カ月)に次いで、史上4位の年少優勝記録。また、初土俵から18場所での初優勝は、24場所の貴花田、朝青龍を大幅に更新するスピード記録となる。
「熱海富士はその名のとおり、静岡県熱海市の出身。2020年九州場所で初土俵を踏むと、2022年春場所で十両昇進とスピード出世、同年九州場所で新入幕を果たしました。しかしこのときは4勝11敗と、幕内の壁に跳ね返されています。そして今年、名古屋場所で十両優勝、この秋場所が返り入幕の場所でした。
身長186センチ、体重181キロという恵まれた体格。そして入門した伊勢ヶ濱部屋は猛稽古で知られ、兄弟子には横綱・照ノ富士、業師の翠富士など様々なタイプの関取が在籍しています。環境にも恵まれ、今まさにめきめきと力を付けているところです」(相撲ライター)
その素顔は?
「本当に真面目で純朴な、素直な青年です。可愛い、というと失礼ですが、本当に笑顔がいい。実際に会って話をすれば、誰しもが応援したくなる。そういうお相撲さんです。
趣味は音楽鑑賞で、back numberとSaucy Dog、クリープハイプのファン。今年4月に東京ドームでおこなわれたback numberのライブでは、スタンド最前列で最高に楽しかったと、興奮気味に話していました。高校では部活に専念、入門してからはコロナ禍で、ライブもこのときが初体験だったそうです。いつかはギターやドラム、楽器にも挑戦してみたいとも話していました」(同前)
解説者の元横綱・北の富士さんも「熱海富士ファン」を公言するひとり。新聞のコラムでは「熱海富士は横綱を目指す力士である。彼は相撲界の大谷選手になる力士」とベタ褒めしたことも。
勝てば満面の笑み、負ければガックリとした表情で花道を引き揚げてくる姿は、大相撲中継でもおなじみ。部屋つきの楯山親方(元誉富士)は「令和の高見盛」と評する。
SNSでも
《大相撲中継で毎回熱海富士の笑顔流してくれるからマジで癒されるわー。熱海富士の笑顔は癒し》
《熱海富士の笑顔見るとこっちまで笑顔になれるね?》
《熱海富士単独トップとは……… 世間が熱海ちゃんのカワイさに気づいてしまうではないか………!!!!》
などの声が多数ある。これは、応援せずにはいられない――。
( SmartFLASH )