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山本由伸“大谷超え”超高速出世はたした「世界の変化球王」の原点は「小学生で告白されまくり」の“モテコミュ力

スポーツ 投稿日:2023.12.14 06:00FLASH編集部

山本由伸“大谷超え”超高速出世はたした「世界の変化球王」の原点は「小学生で告白されまくり」の“モテコミュ力

オリックスでは、2023年のパ・リーグ制覇に貢献した

 

 パ・リーグ制覇も束の間、世界に挑戦する男がいる。現在、メジャー移籍交渉中の、山本由伸投手(25)だ。

 

「2017年、オリックスドラフト4位で入団した際の年俸は500万円。ドラ4から6年でのメジャー挑戦は、ドラ1入団から5年でエンゼルス入りした大谷翔平を超える“高速出世”です」(スポーツ紙記者)

 

 

 メジャー各球団の首脳たちが集まるウインターミーティングが12月5日(日本時間)に開幕し、移籍交渉が過熱するなか、MLB公式サイトが「15球団が興味を示している。総額3億ドル(約450億円)の取引となるか」と、山本を報じた。あるMLB球団スカウトは、山本の魅力をこう評する。

 

「山本は身長178cmと、けっして大きくない体だが、そこは懸念材料にはならない。むしろ、あの身長だからこそ、武器である変化球の軌道や体の操り方があるんだ」

 

 生まれは、岡山県備前市伊部地区。人口6000人ほどの小さな地区だ。本誌が山本の原点を取材すると、そこには数々の“伝説”が遺されていた――。

 

 山本が野球を始めたのは、小学校1年生のとき「伊部パワフルズ」でのこと。同クラブの監督を務めていた大饗(おおあえ)利秀さんが、当時を振り返る。

 

「由伸のことを初めて見たのは幼稚園の運動会だったんですが、当時から足がめちゃくちゃ速くてね。身体能力は本当に優れていました。練習態度は真面目で、とにかく野球が大好きな少年でしたね」

 

 じつは、オリックスのチームメイトで2歳年上の頓宮(とんぐう)裕真選手は、山本の実家のお隣さん。2人は、小学生時代からのチームメイトだった。

 

「練習や試合のない日にも、よく公園で2人で練習していました。由伸は、6年では一番キャッチャーでキャプテン。全国大会に出場しましたが、2回戦で負けてしまって……。負けたり打てなかったりしたときは、隠れてこっそり泣いていましたね。

 

 ただ、彼に全国に連れて行ってもらった、というわけでもないんです。運動神経はいいけど、そこまで目立つ活躍をする選手ではありませんでした。体格も、標準より小さかったと思います」(同前)

 

 山本が小学校高学年のときに監督をしており、頓宮選手の叔父にあたる卓也さんは、山本の野球センスをこう語る。

 

「大人は『ヨシ』と呼んでかわいがっていましたね。打順は一番で、盗塁が得意でした。ヨシが一塁に出ると、2回盗塁するので三塁打と同じなんです。投手も少しさせましたが、コントロールがあまりよくなくて、最後の1回くらいしか投げさせてないはずです。本業の捕手では、セカンド送球が抜群で、盗塁は1回も許したことがないと思います」

 

 そんな山本の運動神経のよさを校舎から眺めていたのは、現在サッカーJ2のロアッソ熊本でプレーしている、島村拓弥選手だ。山本とは、小学2年から中学校まで同級生で、山本のことを「ヨッシー」と呼んでいた。

 

「昼休みにサッカーやキックベースをやったりして遊んでいましたが、運動全般をそつなくこなすタイプでした。マラソン大会は、小学生の間は僕が勝ち続けていたので、ヨッシーは悔しがっていましたね。一方、短距離は彼のほうが速く、運動会のリレーではアンカーを務めていました」

 

 そう語る島村選手だが、「ここ数年の活躍はすごいし、つねに刺激をもらえる」と、いまの山本を語る。……ちなみに、勉強のほうはどうだったのか。

 

「勉強はできなかったと思います。というか、やればできるのに、やらないタイプでした。中学のとき同じ塾に通っていたんですが、授業中は携帯をいじっているか、飴を舐めているか寝ているか(笑)。

 

 あと、女のコにはモテましたよ。あのイケメンですから。小学校のときは、何人からも告白されていましたし、中学のときは彼女がいたはずです」

 

 最後にこうこっそり教えてくれた島村選手だが、山本の「モテ伝説」を語るのは、彼だけではない。同じく同級生で、頓宮選手のいとこ・真琴さんは、当時をこう語る。

 

「私のまわりでも、ヨッシーのことを好きなコがいましたよ。カッコいいし、足が速いし。ただ、目立つタイプじゃなくて、グループの後ろのほうにいるタイプでした」

 

 2014年、山本は宮崎県・都城高校へと進学する。1年秋から本格的に投手に転向すると、その才能が一気に開花。だが、最後の夏は県予選3回戦で敗退したことや、身長178cmと投手としては小柄だったこともあり、2016年のドラフトでは4位指名だった。

 

 そんな彼の才能に、疑いを持たなかった人物がいる。当時、ロッテのスカウトで、九州地区の担当だった山森雅文氏だ。

 

「高校生なのに、ストレートを含め7種類もの球種を操っていました。しかも、変化球がストレートと同じ軌道から変化していく。3年生になったら、1球めから150km/h前後の球を投げていました。どこの球団の担当スカウトも推薦していたはずです。調査書提出後に面談したときも、ハキハキとものを言う選手でした」

 

 オリックス入団直後から出色の出来を見せていたと言うのは、同期入団の神戸(かんべ)文也氏だ。大卒で入団した神戸氏は、高卒新人とは思えない山本の才能に驚くばかりだった。

 

「二軍公式戦の登板1試合めから、もう無双状態でした。ブルペンで見ていた投手たちが『あっ、打たれた』と、被安打を珍しがるほどでしたよ。野球への意識の高さや意志の強さは当時から感じました。どんな日でも毎朝、早くグラウンドに来て、ストレッチを欠かさずおこない、毎週月曜日のオフでもトレーニングしていました」

 

“怪物級”だったのは、野球だけではない。山本の“モテコミュ力”はプロでも発揮されていた。神戸氏が続ける。

 

「由伸のほうから、よくちょっかいをかけられました。僕のほうが歳上なのに、冗談っぽくタメ口で話しかけてきたり、かわいい後輩でした(笑)。忙しいはずなのに、タイトルを獲得した際などにお祝いの連絡を入れると、いまも必ず返信してくれますね」

 

 男女ともども惚れさせるモテ男・山本由伸。その“能力”は、きっとメジャーでも通用するはずだ。

( 週刊FLASH 2023年12月26日号 )

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