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【CS開幕】阪神・岡田監督「後任依頼を固辞」、日ハム・新庄監督「日本一達成でナルシスト勇退の願望」…名将たちの舞台裏地獄耳

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2024.10.12 15:30 最終更新日:2024.10.12 19:04

【CS開幕】阪神・岡田監督「後任依頼を固辞」、日ハム・新庄監督「日本一達成でナルシスト勇退の願望」…名将たちの舞台裏地獄耳

CSを前に会見で意気込みを語る阪神・岡田監督(写真・共同通信)

 

 シーズンも残りわずかとなった時期に衝撃的なニュースが日米両国から飛び込んできた。阪神の岡田彰布監督が今季での退任が決定したという。球団初のセ・リーグ連覇はならなかったものの、2位でクライマックスシリーズ(CS)進出は決定。日本シリーズ連覇の道は残されていただけに、意外な報道だった。

 

 さらに、巨人が4年ぶりのセ・リーグ制覇を果たしたのは9月28日のことだった。その翌日、今度は米メディアから「菅野智之が海外FA権を行使し、メジャー移籍!」の一報。一時は諦めたと言われたメジャー移籍への夢は、まだ捨ててはいなかったのだ。

 

 

「2020年には渡米してまでメジャー移籍を模索したんですが、思ったほどの高評価は得られずに移籍を断念しました。その後はケガや不調もあって、我々も『メジャー移籍はもうない』と思っていました。

 

 ところが彼は諦めていなかった。そこまで強く長くメジャーへの思いを持ち続けられたのには訳があったんです。彼は2017年のWBCでスターを揃えたアメリカ代表相手に、6回をわずか2安打1失点に抑えた。このときの投球はアメリカの選手はもちろんのこと、名将リーランド監督を大変驚かせたんです。なにしろ名将をして『スガノはビッグリーグ(メジャーリーグ)のピッチャーだ』と、最大限の賛辞を送ったほどでしたから。菅野はその言葉をいつも胸に秘め、『いつかは!』の気持ちを捨てずやってきたんです」(巨人担当記者)

 

 そこで今回は「岡田監督退任」「菅野メジャー移籍」を含め、CS進出を果たしたセ・パ上位2チームの監督に何が起こっているのかを担当記者の話とともに“ストーブリーグの内幕”をお届けしよう。

 

 まずは冒頭のセ・リーグ2位の阪神・岡田監督から。

 

「2年契約の1年めの昨季、日本一を手土産に勇退する話はあった。それほど健康面に不安があったからです。何とか復調して続投となりましたが、今季はチーム内に怪我人が続出し、主力の大山悠輔、佐藤輝明も揃って不調と、昨年ほどの勢いがなかった。それでも2位と善戦しましたが、岡田監督は契約最終年ということで勇退の形になるようです。ただ、短期決戦前に監督交代が明らかになると、チームの結果は良くないことが過去のデータで示されていますから、心配です」(阪神担当記者)

 

 次期監督も、「すんなり決まらなかった」と続ける。

 

「本来なら8月中に方向性が決まるはずでした。ところが、宝塚歌劇団のパワハラ自死問題が長引き、阪神の親会社でもある阪急阪神ホールディングスは対応に追われて、後任選びどころではなかったようです。

 

 そこでいつもより遅れて着手しましたが、フロントも岡田監督も次期監督には鳥谷敬を推した。でも、鳥谷が『阪神監督は(自分には荷が)重い。しかもレジェンドである岡田監督のあとは務まりません』と固辞したと聞いています。次に接触したのが藤川球児。でも現在も阪神スペシャルアシスタント(SA)を務めているように、監督よりもフロントの仕事に興味がある。なので兼務の可能性もあります」

 

 日ハムを2年連続最下位から2位に躍進させた新庄剛志監督(52)だが、契約更新の話は聞こえてこない。

 

「新庄監督ほど若手育成に成功した監督はいないでしょう。万波中正、清宮幸太郎ほか、“新庄チルドレン”の選手を計9選手も球宴に送り込んだほど。若手を育て、2年連続最下位から今季は2位に。その手腕は見事でした。

 

 もちろんフロントは契約更新を打診していますが、新庄監督がまだ進退を表明していない。彼のなかでは日本一になればスパッと辞める。なれなかったら続投という計算があるようです。ナルシストらしい幕引きを狙っているのではないでしょうか」(日ハム担当記者)

 

 巨人を4年ぶりのセ・リーグ王者に導いたのが阿部慎之助監督(45)である。

 

「二軍監督時代は、“昭和野球”を地で行くような指導で、一軍監督としてはどうか、と心配されましたが、見事に変貌を遂げました。締めるところは締め、褒めるときは徹底的に褒める。使い分けが絶妙でした」(巨人担当記者)

 

 ただし、阿部監督には菅野のメジャー移籍とともに、「もう一つ頭を悩ませていることがある」とスポーツ紙デスクは語る。

 

「それは岡本和真の去就です。彼も菅野に負けず劣らずメジャーへの憧れが強かった。その憧れは、2023年のWBCで大谷翔平とダルビッシュ有と共に戦ったことでさらに強くなった。もし日本一になったらオフは大荒れになると思いますね」

 

 阿部監督同様、就任1年めで“常勝軍団”ソフトバンクを復活させたのが小久保裕紀監督(52)だ。

 

「現役時代はチームの主砲で、巨人でもプレー。NPB所属チームの監督をやる前に日本代表監督にもなっています。輝かしい経歴の持ち主だけに、2020年オフにソフトバンクの1軍ヘッドコーチに就任したときは、選手への指導も“上から目線”と揶揄されました。でも、監督になってからは選手目線まで下がってきて、選手にも好評と言われています」(ソフトバンクOB)

 

 だが、毎日のように張り付く担当記者の見方は少々違う。

 

「対応がソフトになった感はありますが、監督を煙たがっている選手もいます。

 

 決定的だったのは、8月25日の日ハム戦。ランナー、二塁でレフト前ヒットが出ると井出竜也三塁コーチは手を回して本塁突入を支持も余裕のアウトに。直近の5試合で3度めの本塁憤死だったのですが、2日後には体調不良で井出コーチはベンチを外れました。しかもそれ以降、復帰していません。

 

 小久保監督と井出コーチは仲が良かっただけに、選手たちからは『そこまでするか』『恐ろしい』といった声が上がっています。ちなみソフトバンクは今季、貯金41の圧倒的な強さを誇っていましたが、日ハム戦だけは終盤に7連敗するなど、12勝12敗1分けの五分。よほど井出コーチの“離脱事件”は、ナインにはショックだったようです」

 

 10月12日から始まるCSファーストステージ。指揮官たちは、それぞれの思いを胸に決戦に挑む。

( SmartFLASH )

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