スポーツスポーツ

渡邉恒雄氏死去“ガセ情報”後は「闇の中」だった近況…巨人オーナー電撃辞任時も聞かれた「衝撃的な衰え」から20年

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2024.12.19 18:42 最終更新日:2024.12.19 20:16

渡邉恒雄氏死去“ガセ情報”後は「闇の中」だった近況…巨人オーナー電撃辞任時も聞かれた「衝撃的な衰え」から20年

渡邉恒雄氏

 

 12月19日、読売新聞グループ本社代表取締主筆の渡邉恒雄氏が肺炎のため、都内の病院で息をひきとった。98歳だった。

 

 近況について、読売新聞は同日配信の記事で《11月末まで定期的に出社し、役員会や社論会議に出席して大所高所から本社の経営や社論を総覧していた。今月に入って体調を崩し、病院で治療を受けていたが、亡くなる数日前にも社説の原稿に目を通し点検するなど、最後まで主筆として執務を続けた》としている。

 

 

 政治担当記者がこう話す。

 

「歯に衣着せぬ発言と『ナベツネ』の愛称で知られた渡邉氏ですが、2024年3月21日には読売新聞東京本社で当時の岸田文雄首相と懇談した後、同日開かれた財界の巨人軍応援組織『燦燦会』の総会に出席し、『今年こそは、諦めずに一緒に応援していただきたい』と挨拶し、表舞台に出ていました。ところが、10月11日の巨人軍セ・リーグ優勝祝賀会は欠席していたので、あまり体調が優れないのかなとは思っていました」

 

 あまり詳しい近況が聞かれていなかった近年——。

 

 今から6年前の2018年には、渡邉氏の“生死”について、真偽不明の情報が駆け巡ったことがあった。当時、ある全国紙記者はこう話していた。

 

「11月16日金曜日の夜、うちにも“ナベツネ逝去”の情報が流れ、社会部、政治部、経済部などに一斉に裏取りの号令がかけられました。結局確認できず、とにかく予定稿だけ準備するよう指示が出されました。読売の現場記者たちもまったくナベツネさんの状況を知らないようでした」

 

 本誌はその後、読売新聞関係者に連絡すると拍子抜けする答えが返ってきたのだった。

 

「11月22日、本社に来ていましたよ。実物は見ていないけど、出社するとランプが点くので。その日は久しぶりにランプが点いていました。おそらく入院して以来じゃないかな。

 

 ただ、退院したかどうかは分からないですね。一時的に来たのかも。病院から電話で色々と指示を出しているようでしたし、病院に資料を持っていく社員もいたし、身体はともかく、頭はずっと元気だったようですから。

 

 直接会ったまわりの人は目の前でピンピンしているのを見ているので、『なんで死亡情報が流れるんだよ』とあきれていましたね」

 

 今から20年前、「プロ野球再編問題」に揺れるなかの2004年8月13日に読売ジャイアンツのオーナーを電撃辞任した際も“健康不安説”はあがっていた。

 

 1996年に巨人軍のオーナーに就任した渡邉氏は「俺は巨人軍のオーナーは死ぬまで辞めない」と言っていたというが、明治大学の一場靖弘投手(当時、のちに楽天入団)をめぐる裏金問題の責任を取る形で辞任した。

 

 それだけでなく、渡邉氏はオリックスの宮内義彦オーナーらと「プロ野球1リーグ構想」を画策しており、プロ野球選手会と対立していた。

 

 辞任の約1カ月前の7月8日、選手会会長だったヤクルトの古田敦也選手(当時)による経営者側との会談を拒否するなかで飛び出した「たかが選手が」という発言が世間から猛反発を食らう。そうしたなか、読売新聞関係者らが口を揃えていた渡邉氏の辞任理由が「健康上の問題」だった。

 

 当時取材した読売新聞OBはこのように話していた。

 

「1998年に前立腺がんの手術を受けたが、完治せず、体調が思わしくなかったようだ。この2年くらいでナベツネさんはすっかり歳をとってしまったように見えるね。特に最近は表情に覇気がなく、記者らをどやしつける以前のナベツネ節にも迫力がなくなった。肉体的にもかなり衰えたという印象だよ」

 

 また、読売新聞記者は社内での様子をこんなふうに明かしていた。

 

「最近、東京本社で小柄な老人がいたので『用務員のおじさんか』と思って見ると、なんとナベツネじゃないですか。背中は曲がって、肩は丸まり、膝も折れて『あれ、こんなに小さかったっけ』とびっくりしました。

 

 何年か前に見かけたときは、背筋もビシッとして、オーラ出まくりでしたからね。さらに驚かされたのが、スーツのズボンのベルト辺りからワイシャツがずり上がって出ていたことですよ。

 

 もういい歳ですからねえ。いよいよ“ナベツネ帝国”の終わりも近いのかなあと実感しましたね」

 

 そんな健康不安説もたびたび囁かれたが、渡邉氏は98年6カ月の人生を生き抜いた——。

( SmartFLASH )

続きを見る

今、あなたにおすすめの記事

スポーツ一覧をもっと見る