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藤浪、青柳、小笠原はマイナーへ、吉田正尚は移籍リストの最上位…日本人MLB選手の“切実”開幕事情

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記事投稿日:2025.03.24 20:10 最終更新日:2025.03.25 18:02
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
藤浪、青柳、小笠原はマイナーへ、吉田正尚は移籍リストの最上位…日本人MLB選手の“切実”開幕事情

MLBで苦難に直面している藤浪晋太郎(写真・Imagn/ロイター/アフロ)

 

 近年、日本球界で結果を出した選手は、比較的早期に「メジャーを目指す」と決断することが増えてきた。どんなジャンルでもプロは、最高峰の舞台でプレーすることを目指すのは素晴らしい。ただし、何事にも段階というものがある。

 

「現在、MLBで活躍する日本人プレーヤーで、投手でいえばダルビッシュ有、前田健太、菊池雄星、千賀滉大らは日本で何年も続けて二桁勝利を挙げるなど、長きにわたって素晴らしい成績を残し、だからこそMLBにスカウトされ、活躍しているわけです。打者なら鈴木誠也や吉田正尚大谷翔平は言わずもがなですね。

 

 ところが最近の若手選手たちは、ちょっとでも活躍するとすぐに『メジャー』という単語を発する。今オフ、契約更改の席で阪神の佐藤輝明が『近い将来、ポスティングシステムでメジャーを』といったアピールをしたんです。佐藤としてはわざわざ『近い将来』という言葉をつけたんですが、熱狂的な虎ファンからは『続けて成績を残していないのに、メジャーを口にするには早い』と相当お叱りの言葉を頂戴していましたね。

 

 

 大谷の活躍により、メジャーで日本人選手がプレーすることを歓迎するファンは多くなりましたが、一方で日本から主力が流出することから、メジャーに拒否反応を示す人もそれなりに見られることも確かです」(スポーツ紙デスク)

 

 今季MLBに挑戦した選手にも、球界から疑問符をつけられている者が2人いるという。フィリーズとマイナー契約した元阪神の青柳晃洋と、ナショナルズと契約した元中日の小笠原慎之介だ。

 

「青柳はMLBでは珍しいアンダースローの投手で、ストレートは力強く、左打者の外側に沈むシンカーもいい。ただ、日本で2年連続最多勝となったのは2021年と2022年の話。その後は球威が落ちていますし、昨年は2勝3敗の成績でした。

 

 小笠原の二桁勝利は2022年の10勝8敗の一度だけ。NPB通算9年で46勝65敗と負け越し、昨季は5勝11敗と最多敗戦投手でした。その彼がMLB入りしたこと自体、周囲は驚いたほどですよ」(スポーツ紙記者)

 

 結局、オープン戦での成績は、青柳が4試合で計3回を投げて防御率12.00。小笠原は5試合で計12回を投げて1勝3敗、防御率11.25。ともに開幕はマイナーで迎えることとなった。

 

 このほかにも苦戦を強いられている選手がいる。マリナーズと契約した藤浪晋太郎は、相変わらずいいときと悪いときがはっきりしすぎて、開幕ロースター入りはならなかった。

 

 また、ダルビッシュは右ひじの炎症で故障者リスト入りが確定。吉田正尚も、右肩のリハビリを兼ねてマイナー行きが決定し、高額な年俸もあってトレード候補の最上位という位置に追い込まれている。

 

 このように、MLBで実績を残してきた選手でさえ苦戦するという過酷な現実。大谷の活躍によって、MLBが身近な存在となってきているとはいえ、活躍できる日本人メジャーリーガーはほんの一握りだけなのだ。

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