9日に開幕した平昌五輪。現地オリンピックスタジアムで開かれた開会式は夜8時開始ということもあり、大会前から極寒が予想されていた。
もちろん大会側も寒さ対策には力を入れた模様。観客には、毛布、カイロセット、厚めのポンチョなどが配られた。しかし、そんなものでは体感温度マイナス20℃以下ともいわれる寒さに耐えられるわけもない。
写写丸(本誌記者)も何度か屋内に退避しつつ、セレモニーを見終えた。だが、寒さ対策にばかり気を取られたのか、セキュリティはザルだったようで……。
まず初めに異変が起きたのは、セレモニー序盤、白ひげの老人が現れて民謡を歌いだしたとき。聖火台に伸びる坂の上から赤い服を来た男性が転げ落ちてきたのだ。
最初はそういった演出か? と思われたが、赤い服の男は老人の後ろでアピールポーズ。10秒近くその場にいた乱入者に、観客はざわついた。
しかし、カメラマンの判断か、テレビ映像に映ることはなく、ほどなくして、警備員によってお縄となった。
次に異変が起きたのは、選手の入場行進後。韓国の技術革新を予見するようなVTRが流れたあと、窓枠のようなものを使ったダンスパフォーマンスが始まった。
すると、またもやステージ中央に闖入者が出現。こちらも赤い服を着た男だったが、何かをする間もなく、あっさりと連行されていった。この男の場合はステージも暗く、残念ながら気づかぬ観客も多かったようだ。
その後は何事もなくセレモニーが続く。
スタジアムが最高潮に達したのは、もちろん聖火点灯時のキム・ヨナ登場シーンだった。観客が大歓声をあげるなか、「いまのタイミングで乱入すればもっと目立てたのに」と連れていかれた2人に思いを馳せる写写丸であった。