
トリプルボギー不倫が報じられた小林夢果(写真・共同通信)
日本のゴルフ界では男子プロに比べ、女子プロは国内外問わず元気がいい。その中心となっているのがJLPGA優勝94回と、最多レコードを持つ尾崎将司プロ率いる“ジャンボ軍団・女子部”の面々だ。
4月に行われたLPGA(全米女子プロゴルフ)ツアーのメジャー大会の一つ、『シェブロン選手権』で見事、初優勝を飾った西郷真央を筆頭に、同じくメジャー大会の全米女子オープンを2021年、2024年と2回制した笹生優花も“ジャンボ軍団”の一人だ。私塾でLPGAのメジャーを制した選手が2人もいることは、世界的に見ても珍しいことだという。
「国内に目を向けても“ジャンボ軍団”のメンバーは充実しています。リーダー格はJLPGA(日本女子プロゴルフ協会)で5勝している原英莉花プロ。また、2021年6月のプロテストにトップで合格した佐久間朱莉プロは、2024年の賞金ランキング7位。未勝利でのこの成績は、年間を通していかに安定した実力を発揮し続けていたかがわかります」(スポーツ記者)
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同じくメンバーの一人である小林夢果も好調だが、ゴルフ以外の面で注目されてしまった。開幕前、プロキャディとの不倫が「週刊文春」に報じられたのだ。結果、“ジャンボ軍団”からは距離を置く結果となったが、小林は並のプロではなかった。
じつはこのプロキャディは小林を含む3人の女子プロと関係を持ち、“トリプルボギー不倫”と「文春」に書かれた。その3人の不倫相手のひとりである川﨑春花は自粛のため開幕から5戦連続で出場を辞退したのだが、小林は何事もなかったかのように出場して好成績を収めたのだ。小林は関係者の間で、「さすがジャンボの弟子。心臓に毛が生えているのでは?」と皮肉な褒められ方をされているという。
この小林、「週刊文春」の取材にも唯一応じており、「謝罪は人としてちゃんとしないといけないと思っています」などと赤裸々に胸の内を明かしている。また、師匠のジャンボ尾崎にも「『ゴルフを辞めんのか、続けんのか』って言われました」という。
では、“ジャンボ軍団”の面々は、なぜ結果を出すことができているか。そこには「尾崎プロの独特の教え方がある」とベテランゴルフライターは語る。
「ジャンボさんの自宅には300ヤードほどの大型練習場があり、そこで指導を行います。ただ、手取り足取りでスイングを教えているわけではなく、指導法も独特です。
例えば数学で数式を説く場合、最初に計算式を教えて答えを導くやり方ですよね。ところがジャンボさんは逆で、先に答えを教えるけど、そこに至るまでの計算式は教えないんです。どうすればうまくいくかを各々が考え、自身で導き出すことが大事だ、という考え方なんです。
なかなか計算式を見つけることができずに悩む選手はいるようですが、一度見つけると大きく伸びると評判です。原プロ、西郷プロらもこうした教え方によって一流プロへと成長しました」
日本人5人めのLPGAメジャー覇者となった西郷は、次週のLPGAツアーの試合出場を取りやめ、日本へ一時帰国することを決めた。
「メジャーに勝ったからと言って、何か変わったことをしたわけではない。パットのロフトが寝ている感じがする。日本に帰って調整する」と語っているが、その調整の中に“ジャンボ軍団”の練習も含まれていることだろう。
西郷の次戦は5月29日に開幕するメジャー第2戦、全米女子オープン。ジャンボ尾崎の教えはどこまで花開くだろうか――。