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アメフト 内田監督「どす黒い男」が日大No.2になるまで

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2018.05.23 11:00 最終更新日:2018.05.23 11:00

アメフト 内田監督「どす黒い男」が日大No.2になるまで

写真・関西学院大学アメリカンフットボール部

 

「もし、あのプレーをうちの選手がやったら、選手を連れてすぐに謝りに行くでしょうね。もちろんその後は、謹慎させます。それくらい悪質なんです。一歩間違えば人生を棒に振るくらいの暴力行為。へたすると、犯罪者になってしまいますから。今までに見たことのないファウルですよ」

 

 憤懣やる方ない表情で本誌に語るのは、関学大アメフト部の鳥内秀晃監督(59)である。連日のように報道された日大選手による悪質な反則行為。   

 

 今回のラフプレーを直接指示したとされる内田正人監督(62)は、なぜ雲隠れしていたのか? 悪質とはいえ、現場の責任者である監督がすぐに謝罪すれば、ここまでことは大きくならなかったのではないか。その理由を説明する前に、まずは内田監督の “黒い経歴” を辿る。

 

 内田監督は日大豊山高校から日大に進学し、アメフト部に入部。カリスマ指導者、故・篠竹幹夫監督のもと、現役時代は “ショットガンオフェンスの申し子” と呼ばれ活躍。卒業後、母校である日大文理学部の職員となる。当時を知る日大職員が語る。

 

「事務能力に長け、一職員から保健体育事務局、庶務課長、保健体育事務局長、人事部長、理事などを歴任。その実力が認められ、田中英壽現理事長にかわいがられていた。現在は人事担当の常務理事にまでになり、内部で絶大な権力を握っている。

 

 また、保健体育事務局長として、体育会各部を取りまとめる立場にもあり、不祥事のもみ消しなど、危ない橋を渡ってきたことも事実。

 

 それだけに日大のなかには、彼にお世話になっている人が多く、面と向かってモノが言えない。田中理事長に次ぐNo.2の立場といわれている」

 

 そうした絶対的権力は、アメフト部内でも発揮されていた。

 

「部員の多くが絶対服従を強いられていた。指示に『NO』と言えば居場所がなくなるどころか、自身の将来にも悪影響が及ぶ。試合に出られないという冷遇だけならまだいいが、就職の斡旋をしてくれなくなる。

 

 “内田ルート” は絶大で、そのコネを使って一流企業に就職した部員は大勢いる。その “内田チルドレン” に、監督が『よろしく頼む』と声をかければ、すんなり内定がもらえる」(日大アメフト部OB)

 

 事件から13日めに事態は動く。騒動後、初めて公の場に姿を見せた内田監督は辞任を表明した。

 

 鳥内監督が、あらためて苦言を呈す。

 

「関東学生連盟が規律委員会を立ち上げたので、加害者を含め、全選手、全コーチからきちんとヒアリングすることが、真相究明に繫がると期待してます。日大アメフト部で内田監督は、絶対権力者なんでしょうが、すべてを明らかにしてほしいですね」

 

(週刊FLASH 2018年6月5日号)

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