
スウェーデン戦でゴールを決めた前田大然(写真・JMPA)
6月25日(日本時間26日)、北中米W杯グループFの第三節がおこなわれ、FIFAランク17位の日本は、同36位のスウェーデンと1-1で引き分けた。この結果、日本はグループFでオランダに続き2位となり、3大会連続となる決勝トーナメント進出を決めた。
決勝トーナメント1回戦では、グループC首位の強豪・ブラジルといきなり対戦することとなった。
両国は、2025年に10月14日に日本で対戦し、このときは0-2から日本が3連続得点を奪い、史上初めて“王国”を下した。そのときの再現を期待する日本サポーターは多いのだが……。
「はっきり言って、昨年のブラジル代表と今回のブラジル代表は、大きく違います」
こう語るのは、元『ワールドサッカーグラフィック』編集長で、サッカージャーナリストの中山淳氏だ。
「カゼミーロをボランチにして、ブルーノ・ギマランイス、ルーカス・パケタで組む中盤の3人は、昨年と同じです。
ただ2025年の対戦当時、エースのヴィニシウス・ジュニオールは本来の左サイドではなく、不慣れなワントップ気味でした。それに何よりも、DFラインの中央の2人が、前回とは違います。
今回、主将のマルキーニョスとガブリエルが組んでいますが、これはおそらく、大会ナンバーワンのセンターバックコンビでしょう。しかも彼ら2人は、実績もすごい。マルキーニョスはパリ・サンジェルマンで欧州チャンピオンズリーグを連覇し、その決勝の相手はガブリエルが所属しているアーセナル。要するに、世界1位と2位のチームのセンターバックがコンビを組んでいるということです。非常に堅く、難攻不落のコンビです」
ブラジルがボールを保持する時間は長くなる、と中山氏は予想する。
「日本はボールを回されるでしょうが、そこは我慢ですね。ブラジルの攻めは強烈ですが、サイドバックも含め、多くが前かかりになる傾向にあります。そのためブラジルは、守備で隙や甘さが出ることも事実です。もし、ブラジルが攻めに偏ってくるようなら、カウンターに活路を見出したいですね。
僕は、PK戦も覚悟しています。じつはブラジルは、2022年カタールW杯準々決勝で、日本と同じくクロアチアにPK戦で負けているんです。日本はPKのトレーニングを相当やってきましたし、ブラジル代表選手のPKでの志向など、情報をチェックしているはず。
一方、ブラジルは、90分で勝つことを重視しているので、PK戦に関してはそこまででもないと思いますね。そこにチャンスがあるとみています」
スウェーデン戦は、日本サポーターが望む最良の結果ではなかったかもしれない。だが、ブラジル戦に向けていいこともあったという。
それは、DF冨安健洋とボランチの佐野海舟を温存し、決勝トーナメント進出を決めたこと。ここまで中5日、中4日で試合をこなしてきた日本だが、ブラジル戦は中3日と強行軍であり、しかもブラジルは休みが1日多い。
「佐野はオランダ戦とチュニジア戦と2戦連続でフル出場。しかも運動量は誰よりも多いだけに、休ませることができたのは大きかったですね。冨安はけが明けですし、ブラジル戦では“ヴィニシウス封じ”もまかされるでしょうからね。本当に温存できたのは大きいと思います」
“最高の景色”を賭けた戦いは、6月29日正午(同30日午前2時)キックオフ。舞台は6万8777人収容のヒューストン・スタジアムだ。
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