
続投が決まったサッカー日本代表の森保一監督(写真・桑原 靖)
去就が注目されていたサッカー日本代表の森保一(もりやす はじめ)監督の続投が決まった。森保監督は、ロシアW杯後の2018年7月に東京五輪代表監督との兼任でA代表監督に就任。続投となれば3期めとなり、世界的に見ても長期的な契約になる。
長期契約は、ウルグアイ代表のオスカル・タバレス氏、ドイツ代表のヨアヒム・レーヴ氏、フランス代表のディディエ・デシャン氏ら名将と呼ばれた監督だけに許される特権だけに、森保監督の評価も近づいたのだろう。
しかし、彼らと違うのは、3期めの契約期間だ。森保監督に提示された内容は、2030年のW杯を目指すのではなく、2027年1月開催のアジアカップまでとのこと。監督の力量を試す意味で、1年契約でその後1年ずつ更新といった契約はよくあるが、「半年限定」という契約は、世界的に見ても類のないものだろう。
しかも、アジア杯で、たとえば全試合で完封し、圧倒的な力で優勝しても続投はないというから、これまた珍しい契約となる。
アジアカップ後にはU-21代表の大岩剛(ごう)氏がA代表との兼任監督となるが、なぜこのような契約になったのか。
「各スポーツ紙が『日本協会は大物外国人監督を捜したが、断られた』と一斉に報じています。これを受け、『なぜ森保監督で4年後を目指さないんだ』との声がありますが、協会としては、さらに上を目指す意味でも世界的名将を捜すのは当然のことです。
でも、やり方がまずかったと言わざるを得ません。大物招聘がダメで、仕方なく短期の半年契約で森保監督に話を持っていった、と受け取られても仕方ありません。
確かに、北中米W杯では優勝を宣言しながらラウンド32で姿を消しました。目標に遠く及ばなかった結果を批判されてもしょうがない。ただ、森保監督は東京五輪に始まり、カタールW杯、北中米W杯と国際的な大会ではすべて日本を決勝トーナメントに導いています。
通算成績は、107試合で73勝16分け18敗と歴代最高の実績を残しています。73勝のなかにはドイツ、スペイン、ブラジル、イングランドとW杯優勝国も含まれています」(サッカーライター)
このように歴代最高の成績を残した監督への対応に、Xでも怒りを隠さないファンは多い。
《歴代で見ても日本サッカー界トップレベルの功労者に半年限定契約を提示した時点でサッカー協会ヤバすぎでしょ。どんだけ失礼なんだよ》
《FIFAの森保さん半年契約… 理由がアホすぎる… 8年続けた監督に失礼過ぎる… また日本代表は後退するだろう…》
「この契約は、A代表にとってもU-21代表にとってもマイナスだ」と、前出・サッカーライターが続ける。
「9月から2027年1月アジア杯終了時まで、最大で13試合あります。これは2030年W杯を目指すチームにとっては、最高の強化の場でもあるわけです。
ところが、指揮を執るのは2030年W杯を目指さない森保監督です。あとを継ぐ大岩監督にとっては、最高の強化の場を失うことになる。大岩監督にとっても、A代表で試したいシステムや選手もいたはずです。その機会を失いますからね。
また、大岩監督はまず2028年のロス五輪・男子サッカーを目指しますが、全体でも12チームしか出場できず、アジア枠はパリ五輪の3.5から2に減っています。ここ数年、各カテゴリーで “アジアの盟主” と言われる日本にとっても、非常に狭き門と言わざるを得ません。
そうした厳しい戦いが続くなか、A代表との兼任でやっていけるのか。予選で敗れ、その後に『A代表監督をまかせていいのか』といった話は絶対に出てきます。だからこそ、今回の人事に大きな疑問が残ると思っている関係者は、大勢います」(前出ライター)
北中米W杯では目標の優勝には遠く及ばなかったが、その戦いぶりで賞賛されたサムライブルー。勢いに乗って2030年を目指したいところだが、思わぬ迷走で足元をすくわれなければいいのだが。
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