
エンゼルス時代の大谷翔平
MLBア・リーグ西地区のロサンゼルス・エンゼルスは9月1日(日本時間2日)、同オーナーであるアート・モレノ氏が複数のプロスポーツチームを保有するスタン・クロエンケ氏率いる『クロエンケスポーツ&エンターテインメント(KSE)』に球団を売却することで合意したと発表した。
現在は菊池雄星投手が、かつては大谷翔平が所属していたことで知られるエ軍だが、今回の売却額は40億ドル(約6400億円)とのことだ。
「前オーナーのモレノ氏は、エ軍が球団初のワールドシリーズ(WS)を制した翌年の2003年にウォルト・ディズニー社から1億8400万ドル(約295億円)で買収。その価値は23年経ち、22倍にも高騰したことになります。
モレノ氏が買収した後、最初の7シーズンでポストシーズン(PS)に5度進出しましたが、WS制覇はなし。それどころか、今季もア・リーグ西地区最下位に沈んでおり、11年連続でPS進出が絶望的となっています。
それでも本拠地がロサンゼルスということもあり、価値は高いとみなされたようです。今年5月に売却されたパドレスの39億ドル(約6240億円)を上回り、MLB史上最高額での売却となりました」(現地記者)
では、オーナーとなるクロエンケ氏とはいかなる人物なのか。
「彼はNFLのロサンゼルス・ラムズ、NBAのデンバー・ナゲッツ、NHLのコロラド・アバランチ、MLSのコロラド・ラピッズ、さらに英・プレミアリーグのアーセナル等を保有する『KSE』のオーナーです。
純資産額も桁外れの大富豪で、一説には242億ドル(3兆8700億円)と言われています。これはニューヨーク・メッツのオーナーであるスティーブ・コーエン氏の230億ドル(約3兆6800億円)を上回り、MLB全30球団のトップの大富豪がオーナーとなります。
球団の身売りといえば、マイナスなイメージですが、今回はむしろ選手からは喜ばれているようです。エ軍の象徴でもあるマイク・トラウト外野手も現地メディアの取材に応じ『ワクワクしているよ。(新オーナーによって)チームが変わることは、これまでの実績がすべて物語っているからね』と歓迎しています」(前出記者)
確かにMLB一の富豪がオーナーに就任したことで、補強を含めチームは大きな改革に着手していくだろう。しかし、お金をかけさえすれば成功するといった考え方が間違いだということは、ニューヨーク・メッツが証明している。
「メッツのコーエン・オーナーは、これまで資金力にモノをいわせ大物を次々と獲得してきました。近年では2024年オフにフアン・ソトを15年総額7億6500万ドル(約1227億円)で獲得。これは大谷翔平投手の10年7億ドル(約1121億円)を上回る最高額です。ところが、大谷は入団してから2年連続でMVPを獲得し、ワールドシリーズ連覇にも貢献しています。
でもソトが加入した2025年にメ軍はPS進出を逃し、今年に至ってはナ・リーグ東地区の最下位です。ソト自身も年俸に見合う活躍をしているかと言えば、“遠く及ばない”というのが周囲の一致した意見です。お金をかけたからと言ってチームの成績が上がるのではなく、どこにどうやってお金をかけるのが、チームにとっていちばんいいことだとわかるGMがいるかどうかなのです。エ軍再建のカギを握るのは、極端なことを言えばオーナーではなく、有能なGMだということです」(スポーツライター)
ロサンゼルスでは「エ軍が復活すれば、ひょっとして大谷の復帰もありうるのでは」と期待するファンも少なからずいるという。
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