
佐野海舟(写真・JMPA)
北中米W杯の興奮からはや1カ月が過ぎ、欧州各国では2026-2027シーズンが始まっている。そんななか、北中米W杯に臨んだサムライブルー26戦士のなか、新たな “戦場” を求めたのは9戦士となった。
「なかでも注目されたのが、イタリア・セリエAのパルマから英・プレミアリーグのアストン・ビラに移籍したGKの鈴木彩艶でしょう。プレミアリーグは世界屈指のレベルを誇り、GKも世界中の名手が集まってきます。それだけ価値のあることなんです。
かつて元代表GKの川口能活氏がポーツマスFCに移籍しましたが、当時は2部。鈴木が最初のプレミア所属の日本人GKとなりました。アストン・ビラは昨季4位のため、欧州チャンピオンズリーグへの出場が決まっています。こちらも出場ならば、日本人GK初となりますから、楽しみは尽きません。
また、DFの冨安健洋はオランダのアヤックスからクリスタルパレスに、FWの前田大然はスコットランドのセルティックから今季昇格したイプスウィッチに完全移籍。
この結果、プレミアリーグには日本人選手が10人も所属することになり、いまの日本代表の勢いを象徴することとなっています」(サッカーライター)
北中米W杯でそれぞれ2ゴール、1ゴールを決めたFWの上田綺世とMFの中村敬斗は、移籍期限ギリギリでステップアップに成功した。
「オランダのフェイエノールトで得点王となった上田は、フランスリーグのリールに移籍。第3節で途中出場でのデビューを飾り、さっそく決勝ゴールをあげて、サポーターの心をつかんでいます。
北中米W杯でブレイクした中村でしたが、なかなか移籍先が決まらずにファンをやきもきさせました。それでも2部のスタッド・ランスから1部の名門リヨンに移籍できた。リヨンは中村の合流前に欧州CL予選で負けたため、カップ戦は欧州リーグとなりました。ただ、久保建英所属のレアル・ソシエダードや鎌田大地と冨安が所属するクリスタルパレスと対戦するため、注目度がかえって高まることでしょう」(前出・ライター)
しかし、新たな移籍先が決まった選手のなかに、北中米W杯でもっとも評価の高かった男の名前がなかった。独・ブンデスリーガのマインツ所属、MFの佐野海舟である。
「佐野は中盤での圧倒的な回収能力だけでなく、自ら運んで、そしてパスもできるとの評判でW杯を迎えました。さらにブラジル戦では見事なミドルシュートまで決めてみせた。当然、日本代表のなかでももっとも高い評価を得ていたんです。代理人も、ビッグクラブへの移籍に自信満々だったといいます。
ところが、自信を得ていたのは所属のマインツも同じ。佐野の移籍金を6000万ユーロ(約110億円)に設定し、『それ以下なら移籍は認めない』と強硬な姿勢を崩さなかったのです。
確かに『安い金で加入させ、高い金で売る』がマインツなど中堅クラブの鉄則です。ただ、あまりにも設定額が高すぎたし、強気にいきすぎたということでしょう。
プレミアリーグのクリスタルパレスなどは、3000万ユーロ(約55億円)のオファーを出したようですが、マインツはまったく聞く耳を持たなかったようです。結果、交渉は決裂しました」(専門誌記者)
残念ながら、佐野の念願だったプレミア移籍は、冬の移籍市場まで待たなければいけなくなってしまった。
![Smart FLASH[光文社週刊誌]](https://smart-flash.jp/wp-content/themes/original/img/common/logo.png)







