
阪神の佐藤輝明
阪神・佐藤輝明内野手が打席に入れば、バックネット裏に陣取るMLBのスカウトたちが真剣な眼差しを向け、そしてメモをとる。もはや日本各地の球場での風物詩となりつつある光景だ。
一方、佐藤はこれに成績で応えている。9月4日現在、打率.324、本塁打34、打点91と、セ・リーグで三冠王の位置に立っている。さらに286塁打数、88得点、出塁率.402、長打率.638、OPSは驚異の1.041と、打撃主要部門ではすべてトップということになる。
「9月1日から始まった神宮球場でのヤクルト3連戦には、ヤンキース、ブルージェイズ、レンジャーズなどMLBのスカウトが計10人以上、集結しました。それだけ注目度が高いわけですが、佐藤も3日の試合では33、34号と連発し、期待に応える活躍を見せました。
あるスカウトは『スカウトが大勢いるなかでも普段と変わらない、いやそれ以上の活躍を見せることができる。MLBでもスターになる可能性を秘めている』と言う。別のスカウトは『三塁の守備でエラーが16と多いが、外野にコンバートすれば問題ない』と、具体的な起用法も話すほどでした。間違いなく、多くの球団が佐藤を注視しています」(スポーツ紙デスク)
佐藤は2024年オフの契約更改交渉の場で、初めて将来的にポスティングシステムによるメジャー移籍の希望を公言した。すると、2025年は40本塁打、102打点のともにキャリアハイで2部門を制した。
そして今年は、三冠王を獲る勢いなのだ。2025年オフ、ポスティングでのMLB移籍は球団の説得もあり断念したが、ここまでの好成績ならば「阪神も認めざるをえない」というのが大方の予想である。
では、今オフにポスティングによる移籍が実現すれば、条件はどうなるのか。
「佐藤は今季、海を渡った内野手の岡本和真や村上宗隆と比べると、活躍している期間が短いと言われています。岡本は本塁打王を3度獲得していますし、村上にしても本塁打王3度、三冠王を1度獲得しているわけです。
一方、佐藤の特筆すべきシーズンはこの2年だけ。その点をマイナスに評価するスカウトは確かにいます。ただ、それはあくまでも少数意見であって、いまの実力、勢いを推す声が圧倒的です。
そこで指標となるのが、三冠王を獲った村上です。彼が2025年オフにシカゴ・ホワイトソックスと結んだ契約は2年総額3400万ドル(53億7000万円)でした。この契約は年数も短く、過去の日本人選手の契約を見ても金額が少ないと思ったファンは大勢いたようです。ただ、村上は三冠王を獲得したとはいえ、それは2022年のこと。さらに、その後のシーズンでは少しずつ成績が落ちていったこともマイナスの評価となったのでしょう。
佐藤の場合は、成績が伸び続けている。もし今季三冠王を獲り、オフにポスティングによる移籍が実現すれば、大型契約になることは間違いありません。4年総額100億円から5年総額150億円が交渉のスタートと言われています」(前出デスク)
佐藤が海外FA権を取得するのは、早くても2029年のシーズン中と見られるが、それでは阪神にとってうま味は少ない。今オフの球団との話し合いが、大きなカギを握っている。
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