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「『SASUKE』に出場できたことは有利かも」アジア大会「近代五種」才藤歩夢が語る「競技の過酷さ」…練習の合間にモデルにも挑戦する「日本代表の素顔」とは

スポーツ 記事投稿日:2026.09.15 06:00 最終更新日:2026.09.15 06:00

「『SASUKE』に出場できたことは有利かも」アジア大会「近代五種」才藤歩夢が語る「競技の過酷さ」…練習の合間にモデルにも挑戦する「日本代表の素顔」とは

「アジア競技大会」近代五種日本代表・才藤歩夢選手(写真・福田ヨシツグ)

 

 一人の選手が、1日にフェンシング、水泳、馬術、レーザーラン(射撃+ラン)の5種目で争う近代五種。2025年の国際大会から馬術がオブスタクル(障害物レース)に変更され、2028年のロサンゼルス五輪に向けて、注目を集める競技だ。才藤歩夢選手は近代五種とフェンシングの “二刀流” として活躍してきたが「近代五種と言っても知っている人がまずいないんですよ」と笑う。

 

「父が近代五種の選手だったので、小学校4年生ぐらいから、走る、泳ぐ、射撃の近代三種から始めました。最初は習いごとをたくさんやってるような感覚でしたね。高校はフェンシング部がある学校に進んで、本格的に競技として始めました」

 

 高校、大学時代は近代五種とフェンシングの “二刀流” で競技に励み、2019年の近代五種日本選手権では優勝を果たした。得意な種目はフェンシング。馬術も得意だったので、オブスタクルに変更になったのは残念だが、楽しみもあると話す。

 

「近代五種というと、馬術のイメージが強かったと思うんです。でも、馬術は道具を揃えるのが大変ですし、都内には練習場がないんです。でも、オブスタクルは自分の体とシューズがあればできるので、チャレンジしやすいと思うんです。

 

 私もこれまでは水泳はプールへ行って、乗馬の練習は千葉県や栃木県などの乗馬クラブに移動してと、パズルをはめていくようにスケジュールを組んでいました(笑)。でも、千葉にあるオブスタクルの練習場には、プールと陸上トラックがあるので、そこで合宿して移動時間を縮めて、練習に取り組めるようになりました。オブスタクルは『SASUKE』のそり立つ壁で馴染みもあると思うので、競技人口が増えたらいいなと思います」

 

『SASUKE』とは、TBS系で不定期に放送されているスポーツ・エンターテイメント番組。数々の趣向を凝らした障害物が並ぶ巨大アスレチックステージに挑戦者が挑む。番組をベースにした障害物レースのオブスタクルスポーツが国際的な注目を集め、近代五種の新種目としても採用されることになった。才藤は今年8月に開催された『SASUKE WORLD CUP』にJAPAN Blueのメンバーとして出場した。

 

「ふだんは個人競技なので、一緒に練習していても、選手同士でアドバイスしあうことはないんです。でも『SASUKE』は、みんなで『ここはこうしたほうがいいよ』とアドバイスしながら競技をするので、団体戦みたいで新鮮でした。私は体の使い方などを聞けて、すごく勉強になりました。『SASUKE』に出場できたことは、近代五種だけをやっている選手より有利なのではないかと思います。競技的にも、競技の知名度を広めるためにも、プラスになっていると思います」

 

 5種目ごとに体や筋肉の鍛える場所も変わる。新たに取り組んでいるオブスタクルは、これまで使っていなかった体の筋肉を使うという。

 

「オブスタクルは自分の体重を支え、握って飛び移ってスピードを競います。ぶら下がるのは新鮮ですが、体重プラス衝撃がかかるので、手にかかる負担が大きくてボロボロです(笑)。皮が剥けちゃうと練習できなくなってしまうので、破れる前にかかとやすりで削っています。試合ではグローブ禁止なので、素手かテーピングを巻くかのどちらかですね」

 

 とにかくマイナーな近代五種を多くの人に知ってもらいたいと話す。そのためにバランスよく筋肉がつく体を活かして、モデルにも挑戦している。

 

「『SASUKE』を見て近代五種を知りました』というメッセージも届いたりしていて。スポーツをしない人にも近代五種を知ってもらいたいと思うんです。モデルのお仕事は別の切り口というか、私が載っている雑誌を見ていただいて『近代五種の選手なんだ』というところから、こんな競技があるんだと知ってもらえたらいいなと思っています。自分としても、競技をしているときには見えない自分が見られるし、気分転換にもなるので楽しくやっています」

 

 これまでは、練習場と練習場を電車で移動する長い時間が、リフレッシュタイムだったと笑う。

 

「音楽を聞いたりYouTubeを見たりしていました。最近だとトレーニング仲間とかき氷を食べに行きました。『今度、かき氷を食べに行くから練習頑張ろう』『美味しいかき氷を食べたから練習を頑張ろう』みたいな(笑)。ネイルや美容院などのちょっとした予定を入れて、それを楽しみに頑張るみたいな。競技的に減量はないので、新大久保(東京)に韓国料理を食べに行ったりして、モチベーションを上げています」

 

 競技を続けるなかで、メンタルが鍛えられていったと話す。

 

「たとえば足をケガしたら、水泳でキックは使わず腕だけで泳いで、腕を強化しようとか、違う方向に持っていくのは得意かもしれないです。1つの種目がダメだったとしても、それで落ち込んでいる時間はもったいないというか。トライアスロンのように種目がつながっているわけではなく、1種目1種目がわかれているので切り替えが大事なんですよね。『いまの種目はダメだったから、次の種目はいいだろう』って、プラス思考で考えます」

 

 試合前などにおこなうルーティンは、あえて決めていないという。

 

「ルーティンを決めちゃうと、できなかったことをルーティンのせいにしてしまいそうで。『それをやらなかったから失敗しちゃったんだ』というのを減らしたいんですよね。なのでルーティンは作らないようにしています」

 

 世界的にも認知されているオブスタクルが競技に加わったことで、ロサンゼルス五輪でも注目される近代五種。見どころは?

 

「1種目で複数の競技が見られる楽しみもありますし、種目ごとに順位が変わるのは見ていておもしろいと思います。それからぜひ見ていただきたいのが、種目と種目の間の時間。この時間をどう使うかも競技の一環で、6種目めの競技という感じです。使い方は選手によってそれぞれ。私はエネルギー補給に重きを置いていて、カステラやバナナやゼリーを食べたりします。寝ている選手もいたりして、その時間が次の種目にどう生かされているのかを見ていただきたいですね。しっかり応援いただいたら、それをパワーに変えてプレーしたいと思います」

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出典元: 週刊FLASH 2026年9月29日・10月6日合併号

著者: 『FLASH』編集部

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