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ソフトバンク高橋礼「アンダースローで27球ゴロアウトが理想」
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2019.10.11 06:00 最終更新日:2019.10.11 06:00
「僕にとっては、オーバースローもアンダースローも、感覚的には、なにも変わりません。アンダースローは、もう今年で10年めになりますからね。『これしか投げ方を知らない』と言っても過言ではないです」
今季、ニュータイプのサブマリンが躍動した。身長188cm、最速146kmのストレートを投げるアンダースローは、日本球界で唯一無二の存在だ。
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福岡ソフトバンクホークスの高橋礼投手(23)が、野球を始めたのは小学5年生のころ。中学では、4番手の投手だった。転機が訪れたのは、中学2年の冬。コーチから「横から投げてみないか?」と、アドバイスを受けた。
「野球が大好きで、試合に出られるならやってみようと思ったんです。横から投げて、腕を少しずつ下げていって、自分のいちばん投げやすい位置が、アンダースローだったんです。
それから、当時ロッテにいた渡辺俊介投手の動画や連続写真を見て、グローブの使い方、腕の振り方、右足、左足がどんなふうに動いているのか、見よう見まねですべてコピーしました」
高校2年の冬に、監督の発案で、オーバースローに戻したこともあった。
「ぜんぜんダメでしたね。僕がイメージしていたのは、斉藤和巳さんやダルビッシュ有さんが投げるボールだったんですけど、うまくいかなかったので断念しました」
専修大学時代は、天国と地獄を味わった。2年生の春にストッパーを務め、東都大学リーグで優勝。夏にはユニバーシアードの日本代表メンバーに選出され、金メダル獲得に貢献したが……。
「3、4年のときは絶不調でした。それまで、高めのまっすぐを使って投げていたんですけど、『アウトローに強いボールを投げたい』という気持ちが出てきて、フォームを崩してしまって。野球人生でいちばん打たれました」
ソフトバンクホークスからドラフト2位で指名を受け、 2018年に入団。2018年は12試合に登板し、0勝1敗に終わった。ソフトバンクホークスの倉野信次コーチが述懐する。
「入団当初は、コントロールの悪いストレートだけで勝負している印象でした。アンダースローは体に負担がかかる投げ方だと思うので、コントロールをつけるのが難しいんですね。
ただ、アンダースローであれだけの強い球というのは、打者が見慣れていないので、当然、大きな武器になります」
アンダースローの最大の特徴は、地面に近い場所から浮き上がってくるようなボールの軌道だ。多くの打者はその軌道に翻弄される。
「ただ、相手チームも2巡め、3巡めになると、軌道に目が慣れて打たれてしまう場面がありました。ですが、今年(2019年)はシンカーが使えるようになり、投球の幅がかなり広がりました。フォームを改善したことで、コントロールもよくなりました」(倉野コーチ)
高橋投手も、アンダースローの最大の利点を生かした投球術を意識している。
「序盤、イニングが浅いときは、どんどんストライク先行で取りにいって、バッターにボールの軌道を見せないようにしています。
なるべくボール球を投げず、球数を減らして、初球は真ん中でもいいからストライクを取って、そこから組み立てていく。多少、甘くなってもいいから、強いボールでストライクを取るようにしています。
僕は三振が取れるタイプではありません。エースの千賀(滉大)さんは、『27個の三振が欲しい』って言っていましたけど、僕は『27球でゴロアウトを取る』のが理想。先発完投するのが目標です」
たかはしれい
1995年11月2日生まれ 千葉県出身 188cm・84kg 2018年、ドラフト2位で福岡ソフトバンクホークスに入団。登場曲はSuperflyの『Beautiful』。最近は、米国のドラマ『SUITS/スーツ』にハマっているという
写真・繁昌良司
(週刊FLASH 2019年10月22・29日号)