「いろんなMCを経験をさせていただきましたが、報道、ニュース番組というのは緊張しますね。どうすれば皆さんに寄り添う番組ができるのか、暗中模索です」
1999年から22年間続いてきた朝のワイドショー『とくダネ!』(フジテレビ系)が、3月26日で終了する。後番組『めざまし8』のMC・谷原章介(48)は、本誌の直撃にそう語った。
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4月の番組改編のなかでも注目が集まる朝のワイドショー枠。日本テレビが『ZIP!』の総合司会に水卜麻美アナ(33)を配置するなど、視聴率競争が激化するなか、フジが白羽の矢を立てたのが谷原だった。
「フジテレビが谷原さんに新番組のMCを依頼したのは、2020年の12月だと聞いています。近年は、『news every.』(日本テレビ系)の藤井貴彦アナや、『ゴゴスマ』(TBS系)の石井亮次アナなど、視聴者に寄り添う穏やかなMCが受けています。
『王様のブランチ』(TBS系)や『アタック25』(テレビ朝日系)などでの、谷原さんのソフトな語り口は好評ですから」(スポーツ紙記者)
プライベートでは、6人の子供がいる谷原。2020年には、夫婦で運動会に参加している様子を『週刊女性』が報じた。
「料理や裁縫が趣味と公言し、イクメンぶりが女性から支持されています。女性層がメイン視聴者である “朝の顔” としては、うってつけです」(同前)
一方、TBSは1年半で『グッとラック!』を終了させ、『ラヴィット!』で麒麟・川島明(42)がMCに挑む。
「川島さんは、オファーを受けてからも、ずっとドッキリだと思っていたそうです(笑)。『毎朝起きたり、視聴率を獲れる自信がない』と、不安を周囲に漏らしています。もちろん、半分はネタでしょうが」(制作会社スタッフ)
事実、業界内で川島の評価は、非常に高い。
「川島さんはアドリブ力がすごいし、ツッコミもうまい。場の空気を壊さず、的確に対応してくれます。『川島さんには、安心して番組をまかせられる』というテレビマンは多いんです。
『ラヴィット!』はニュースを扱わず、スタジオ中心に生活情報などを紹介していく予定です。スタジオ回しが抜群の川島さんは、適任でしょう」(放送作家)
だが、あるTBS関係者は、番組改編の背景をこう語る。
「TBSは『爆報!THEフライデー』(2011年~)、『サワコの朝』(2011年~)など、長寿番組に “大なた” を振るいました。けっして視聴率が悪いわけではありませんが、視聴者をファミリー層に若返らせたいのです。
一方で、『コロナ禍で番組制作費を削減したい』という意向もあります。番組制作費は、一律10%削減の方針。『ラヴィット!』でニュースを扱わないのは、リサーチや取材に経費がかかるから、というのが本音です」
当然、現場のスタッフからは反発の声が上がっている。
「『グッとラック!』は情報制作局でしたが、『ラヴィット!』はコンテンツ制作局という、社内のまったく違う局が制作を担当します。
『グッとラック!』が打ち切られたことで、行き場を失ったスタッフが数十人はいるそうで、『番組を乗っ取られた』と、恨み節も聞こえてくるほどです」(制作会社AD)
冒頭に時を戻そう。本誌が谷原を直撃したのは3月4日。『めざまし8』で、ともにメインキャスターを務める永島優美アナが、結婚を発表した当日だった。谷原が語る。
「じつは3月3日の夜、マネージャーを通して、永島アナから結婚の報告があったんです。『新聞発表がある前に、直接伝えておきたい』と。『なんて律儀な方なんだろう』と思いました。
僕は、『まさかフジを辞めませんよね』って冗談で言いましたけど(笑)、永島アナは『より “主婦の皆さん目線” で寄り添える番組になるよう、一緒に盛り上げさせてください』と。嬉しかったですね」
そして、前番組『とくダネ!』へのリスペクトを語った。
「あとは、やっぱり小倉智昭さん……。すごく偉大な前任者なので、『小倉さんに対しても、恥ずかしくない番組にしたい』という思いが、すごくありますね」
『めざまし8』と『ラヴィット!』。両番組が始まるのは、3月29日だ。
(週刊FLASH 2021年3月23日号)