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CanCamモデル・宮本茉由 “サメやゾンビの倒し方”妄想する意外素顔「鼻に蹴りを入れるのがベスト」

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.10.22 06:00 最終更新日:2022.10.22 06:00

CanCamモデル・宮本茉由 “サメやゾンビの倒し方”妄想する意外素顔「鼻に蹴りを入れるのがベスト」

宮本茉由

 

 初めての運動会。初めての学園祭。初めての恋。そして、初めての……。心躍るような、そんな初めての経験を誰もが心に記している。

 

 でも、しかしー。2016年に「第1回ミス美しい20代コンテスト」で、審査員特別賞を受賞。ファッション誌「CanCam」で、専属モデルとして活躍している宮本茉由(27)が経験した “初めて” は、とにかくスゴイ。

 

 

「映画初出演の私に主演で……というお話をいただいたときは、とにかくビックリしました。嘘でしょう!? 本当ですか? 冗談じゃ……ないですよね? と、何度もマネージャーさんに確認しました(笑)」

 

 映画は太宰治のベストセラー小説『斜陽』を原作にした『鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽』。愛と自由に向かって大胆不敵に突き進むヒロイン島崎かず子を演じ切った。

 

「オファーをいただいて最初にやったのは、太宰さんの原作『斜陽』を読み直すこと。それから、作中に描かれる戦後という時代背景を大事に、こんな女性を演じたいという大枠だけを決めて……あとは現場に入ってから、ひとつひとつ積み重ねていきました」

 

 映画の製作発表がおこなわれたのは、 “桜桃忌” と名づけられた太宰の誕生日であり、忌日でもある6月19日(2021年)。この時点では、10月にクラインクインする予定だったが、コロナ禍に翻弄され、スケジュールは二転三転。今年3月まで大きくずれ込んだ。

 

「映画は初めての経験で、どういうふうに撮影が進んでいくのか、現場はどんな雰囲気なのか……まったくわからなかったので、映画の神様から、かず子という女性の芯の部分に近づけるよう、よりたくさんの時間をいただけたんだと思うようにしていました」

 

 没落した元華族。薬物に溺れる弟。酒に溺れ、自ら堕ちていこうともがく虚勢と孤独の作家……そんななかで、あるときは慈愛に満ちた鳩のように、またあるときは、とぐろを巻いた蛇のように、愛と自由を求めて生きるかず子……。重く沈んだ映像美の中で、宮本茉由の存在が、きらりとした輝きを放つ。

 

「そうなんです。闇の中で感じるかすかな光。強さの中にある優しさと脆さ。したたかさの中に宿る誠実さ……愛のカタチにもいろいろあるし、そういうものを感じていただけたらすごく嬉しいです」

 

 10代の前半、少しだけ習っていた茶道以来、久々に袖を通したという着物姿も、「最初は歩くのもぎこちなくて、けっこう大変でした」という本人の言葉とは裏腹に、スクリーンに映るその肢体は、妖しさに艶やかさも加わり、観る人を驚かせるはずだ。

 

ーーということは、素顔も凛とした和風美人?

 

 もちろん……といいたいところだが……日々、サメやゾンビの倒し方について妄想し、研究を怠らないというから、ますますもってただ者じゃない。

 

「知ってましたか? サメって鼻が弱点なんです。鼻には獲物を捕らえるためのロレンチーニ器官というのが詰まっていて、そこをさわるだけで怯ませることができるんです」

 

ーーマジ……で?

 

「はい。襲われたら鼻に蹴りを入れるのがベストで、次善の策は鼻にパンチ。余裕がないときは、鼻をさわるだけでも逃げ切れる可能性が高いと、専門書に書いてありました」

 

 こんな、見た目とのギャップを心配したわけじゃないだろうが、二十歳の誕生日に、お母さんが “お守りに!” とプレゼントしてくれたのが、手作りのお人形。それが今回、彼女がヒソモノとして持ってきてくれた大事な宝物だ。

 

「手紙と一緒に、 “はいこれ、お守り” と言って渡してくれたんですが、なぜ、お人形なのか? この人形にどんな意味がこめられているのかは聞いていなくて……」

 

 ひと目で気に入った宮本は、小さな箱に大事にしまい、元気をなくしたとき、うまくいかないとき、悩んだときなどにこっそりと箱から出し、勇気と力をもらってきたという。

 

「でも……」

 

 そこで一度、言葉を切った彼女が、

 

「この人形が着ているドレスを見てください」

 

 と、手のひらにのせて見せてくれたのは、純白のウエディングドレスを身に纏ったかわいい女の子の人形だった。

 

「もらったときはまったく思いもしなかったし、昨日の夜、この人形を取り出すまで一度も考えたことがなかったんですが、もしかしたら……早く普通の結婚をしてほしいという願いがこめられていたのかもしれないですよね(苦笑)」

 

 それは……ないとはいえないような…………。

 

「だとしたら、気づかなくて申し訳なかったです。いつかは……という気持ちはありますが、今は演技が楽しくてしょうがないので、結婚はもう少し先になりそうです(笑)」

 

 いきなりスクリーンに飛び出した規格外のニューヒロインは、きっとこの先さらに輝きと煌めきを増していくに違いない。

 

みやもとまゆ
1995年5月19日生まれ 秋田県出身 2018年10月期の『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』(テレビ朝日系)でドラマデビュー。『ボイスII 110緊急指令室』(日本テレビ系)、『ドクターX~外科医・大門未知子~ 第7シリーズ』(テレビ朝日系)などのほか、2022年10月20日にスタートする『ザ・トラベルナース』(テレビ朝日系)にレギュラー出演

 

写真・田中智久
取材&文・工藤 晋

 

※『鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽』11月4日(金)TOHOシネマズ日本橋ほか全国ロードショー。出演・宮本茉由、安藤政信、水野真紀、奥野壮ほか

( 週刊FLASH 2022年11月1日号 )

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