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清野菜名『日曜の夜ぐらいは…』宝くじ当選はあまりにご都合主義だが、物語は良質…カフェ成功後の3人の歩む道に注目
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.06.11 11:00 最終更新日:2023.06.11 11:00
開業するカフェが成功してハッピーエンドになるのは、おそらく既定路線。問題は3人がこれからもずっと一緒にいるのか、それぞれの道を歩むために別れることになるのか、だ。
清野菜名、岸井ゆきの、生見愛瑠が演じる3人の女性の友情を描いた『日曜の夜ぐらいは…』(テレビ朝日系)。先週日曜に第6話が放送された。
主人公・サチ(清野)は、古ぼけた団地で車イスの母と2人暮らし。母の介助をこなしながら、生活費を稼ぐためにファミレスバイトに精を出す苦労人だ。タクシー運転手の翔子(岸井)や田舎のちくわぶ工場で働いていた若葉(生見)も、それぞれ重く暗い事情を抱え、息が詰まるような日々を過ごしていた。
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そんな3人が、とあるラジオ番組のバスツアーで出会い、絆を深めていく。
3人で買った宝くじに1等3000万円の当たりがあり、第6話ではその当選金を元手に「3人でカフェを開く」という共通の夢に向かって邁進中。同じバスツアーで知り合ったみね(岡山天音)、カフェプロデューサーの賢太(THE RAMPAGE 川村壱馬)も巻き込み、着々と開業の準備を進めていた。
■開業するカフェが成功することはもはや既定路線
第6話ではどういったコンセプトのカフェにするか決まり、理想に近い賃貸物件を見つけ、店名を「サンデイズ」にすることも決定。大きな問題は起こらず、着々と進んでいた。
中盤回で目標に向かってここまですこぶる順調だと、逆にちょっと不安がよぎる。発生した問題を乗り越えていく過程がエンタメ的に盛り上がるため、第7話以降で3人になんらかの壁が立ちはだかる可能性が非常に高いからだ。
とは言え、今後トラブルなどが起こるにせよ、最終的にカフェで成功するのは既定路線だろう。
そう予想する理由は2つある。
まず、主要キャラが楽しく過ごしているエンディングテーマ中のイメージシーンに、カフェプロデューサーの賢太も途中回から登場するようになっていること。これは賢太が正式な仲間に加わり、今後も裏切りなどがないことを示唆しているはずだ。
そして、第6話で賢太がカフェをプロデュースするという仕事について、男友達たちから「うさんくさい」「チャラい感じ」「女だます系」などと、笑われながら揶揄されるようなシーンがあったこと。ここは賢太がプロデュース業に強い情熱を持って取り組んでいることを暗に示す意図があったのだろう。
この2つの要素から、正式に仲間入りを果たしたメンバーが、周囲からバカにされながらも真剣に取り組む仕事が最終的に失敗することはない、と予測できるわけだ。
■3人がずっと一緒か、それとも笑顔でお別れか?
奇跡的に宝くじが当たり、突然舞い込んだ大金のおかげで主要キャラたちが不幸のどん底から脱するという超ご都合主義的展開には、正直ちょっと引っかかったものの、それ以外はとても良質で素晴らしい物語だと感じている。
そのため、気になるのは、本作がどんなフィナーレを迎えるかということだ。前述したとおり、開業したカフェは繁盛するとは思うのだが、最終回の注目ポイントは3人がその後もずっと幸せに仲よく一緒にいるのか、それとも別々の道を歩むのか。
いろいろなお客さんに居心地のいい場を提供したいといったコンセプトのカフェが軌道に乗るなら、そんなお店をすぐにやめるとは考えにくいので、ずっと3人一緒にいるというフィナーレになるのではないか。
しかし、それはあくまで希望的観測も込みの予想。
本作と同じ岡田惠和氏が脚本を務めた往年の名作『ビーチボーイズ』(1997年/フジテレビ系)が、反町隆史・竹野内豊演じる2人が笑顔で別れるというラストだったように、『日曜の夜ぐらいは…』もそのようなエンディングになる可能性も否めない。
――今夜放送の第7話ではサチ、翔子、若葉の3人それぞれが積み残していた難題やしがらみに向き合っていく展開になる模様。クライマックスに向け、どういうストーリーが紡がれていくのか、注目だ。
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『現代ビジネス』『集英社オンライン』『日刊SPA!』などに寄稿中
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