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鶏豚鍋、カレーうどん…加山雄三のレパートリーは200種類以上!“プロ級”料理の腕前で公開する「至高のレシピ」

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.10.28 06:00 最終更新日:2023.10.28 06:00

鶏豚鍋、カレーうどん…加山雄三のレパートリーは200種類以上!“プロ級”料理の腕前で公開する「至高のレシピ」

加山雄三

 

手料理で親孝行ができるのはいいなと思ったんだ

 

 最初に作った料理? なんだったかな。

 

 小学校5年のとき、茅ヶ崎の海岸でね、わけのわからない貝がいっぱい採れたんだよね。バケツに山ほど。家に持ち帰ってお袋に「たくさん採ったよ」と、バケツごと渡したら「これ、誰が料理するのよ?」って言われちゃって。喜ぶと思ったのにさ、「貝を開かなきゃいけない。面倒臭い」って。

 

 

 それで俺も頭にきて、鍋でお湯を沸かして、貝を全部入れてさ。みりんとしょうゆと酒で味付けしてみたら、これが美味しくできたんだよ。味付けはお袋の見よう見真似。お袋がいつも使っている調味料を真似して入れてみたら、たまたま美味しくできたんだ(笑)。貝からいい出汁が出てたんだね。その貝の佃煮みたいなものを親父(上原謙さん)が食べて「美味しいな」と、初めて褒めてくれたんだ。

 

 あぁこうやって、手料理で親孝行ができるのはいいなと思ったんだよね。そして、また貝がいっぱい採れたときは、貝の佃煮を作るようになって、親戚に配ったこともあった。みんなが「美味しい、美味しい」って喜んでくれることが、俺の生きがいみたいになったんだ。

 

 本格的に料理を作るようになったのは、自分で船を持つようになってから。27歳くらいだったかな。船で少しずつ遠くへ行くようになってね。長いときは2カ月くらい船に乗るから、俺が料理を作るようになったんだ。乗員8人分の食事を用意してた。大人数だから鉄板焼きとか鍋が多くなるよな。とくに「鶏豚鍋」はよく作った。みんなすごい食欲だから、あっという間に鍋が空になる。スープがまた美味いんだよ。みんなが喜ぶと、また作ってやろうって思うんだよな。

 

 料理の才能? そんなのないよ。誰でも作れるよ。味付けは、作っていればわかってくるもんだよ。これはたまりじょうゆのほうがいいとか、ガーリックを加えたらいいとか、ひとりでにわかってくる。料理はそうやって自分で覚えるもんだよ。

 

 俺はさ、レストランで食べたものを、さらに美味しく作ることにこだわってた。家で味を再現して、そこにプラスアルファして、もっと美味しいものに仕上げる。いい味付けができたら、自分のレシピ帳に書き込んでいった。料理のレパートリーは200種類以上あるんじゃないかな。要するに、俺は暇にしているのが大嫌いで、何かをやってないと気がすまないんだよ。

 

「楽しくつくり楽しくたべる」

 

 料理初心者へのアドバイス? どんな調味料を使えばどんな味になるのか、工夫してやってみることが大事。料理に失敗なんてないんだから、やってみなさいよ(笑)。料理を楽しみながら作り、楽しみながら食べる。その過程も含めて楽しむ。そういうことだよ。料理は俺の幸せ。今まで俺が作ってきた料理をみんなの幸せにつなげられたら、とても嬉しいよ。

 

<<至高のレシピ大公開!>>

 

<『鶏豚鍋』ーー「加山家代々の味。別名、光進鍋。船(光進丸)に乗ったときによく作った特別な鍋」>

 

【材料】(4~6人分)
鶏もも肉(皮付き)……1枚
豚バラしゃぶしゃぶ用肉……600g
大根……300g
白菜……4分の1個
しいたけ……6枚
えのきだけ……1袋(200g)
長ねぎ……1本
絹ごし豆腐……1丁(300g)
春雨……16~20g
昆布……1枚(10×5cm)
酒……100ml

 

◎たれA
A
万能ねぎの小口切り……適量
ポン酢しょうゆ……適量

 

◎たれB
B
塩、こしょう……各適量
ガーリックパウダー……適量
鶏豚鍋のスープ……適量

 

【作り方】
(1)土鍋に水適量(分量外)と昆布を入れ、昆布を30分以上浸す。

 

(2)大根は2cm厚さの半月切りに、白菜は3~4cm幅のざく切りにする。しいたけは石づきを除いて飾り切りに、えのきだけは根元を除く。長ねぎは斜めに切る。豆腐は6~8等分にする。春雨は沸騰した湯に1分ほど浸け、ザルに上げる。

 

(3)鶏肉は小さく切る。豚肉は長ければ半分に切り、沸騰した湯で1枚ずつゆでて火を通し、ザルに上げる。

 

(4)、(1)の土鍋を弱火にかけて、昆布が浮いてきたら取り出して酒を加える。大根を加え、やわらかくなるまでよく煮る。

 

(5)鶏肉を加え、火が通ったら、白菜、長ねぎ、しいたけとえのきだけ、豆腐、春雨を各適量ずつ加える。

 

(6)豚肉を真ん中に置く。食べながら残りの具材を足していく。

 

(7)好みの具材を取り分け、AかBのたれにつけていただく。

 

<『カレー南蛮うどん』ーー「まかないで大人気。一から作った俺の完全オリジナルメニューだよ」>

 

【材料】(2人分)
豚バラ薄切り肉……160g
玉ねぎ……4分の1個
長ねぎ……2分の1本
うどん(冷凍)……2玉

 

◎調味料A
A
顆粒和風だし……小さじ2分の1
顆粒昆布だし……小さじ2分の1
しょうゆ……大さじ5
みりん……大さじ4
酒……大さじ3
砂糖……大さじ2分の1
カレー粉……大さじ2
水溶き片栗粉……大さじ3
水……400~500ml

 

【作り方】
(1)豚肉はひと口大に切る。玉ねぎは食べやすい大きさに切り、長ねぎは4cm×5mm幅の短冊切りにする。

 

(2)鍋に水とうどんを入れて火にかける。煮立ったら、豚肉、玉ねぎ、長ねぎの半量、Aを加える。

 

(3)、(2)の汁少々でカレー粉を溶きながら加える。

 

(4)水溶き片栗粉でとろみをつける。

 

(5)丼にうどんを入れて(4)の汁をかけ、取り分けておいた長ねぎをのせる。

 

*辛さは、お好みで調整を。

 

<『若大将流オムライス』ーー「ケチャップで女性にはハート、男性には船長の肩章を描くのが俺の流儀」>

 

【材料】(2人分)
鶏もも肉(皮付き)……150g
ハム……2枚
玉ねぎ……4分の1個
トマトケチャップ……大さじ1
中濃ソース……大さじ1
バター……大さじ2分の1
ごはん……300g
顆粒昆布だし……小さじ1
卵……3個
サラダ油……大さじ2分の1

 

【作り方】
(1)鶏肉、ハムは食べやすい大きさに切る。玉ねぎはみじん切りにする。

 

(2)フライパンにバターを溶かし、鶏肉、玉ねぎを炒める。火が通ったらハムと昆布だしを加えて炒める。

 

(3)ケチャップとソースの半量、ごはんを加えて混ぜながら炒め、最後に残りのケチャップとソースを加えて混ぜ合わせる。

 

(4)別のフライパンに油を熱し、割りほぐした卵の半量を流して半熟状に焼き、(3)の半量をのせて包み込む。これをもう一度行う。

 

(5)器に盛り、ケチャップ適量(分量外)をかける。

 

 <『バラハン』ーー「バラバラにしたハンバーグだから『バラハン』。忙しいときにおすすめ!」>

 

【材料】(作りやすい分量)
牛ひき肉……300g
玉ねぎ……1個
顆粒コンソメ……大さじ2分の1
粉チーズ……大さじ1
しょうゆ……大さじ2分の1
塩、こしょう……各適量
サラダ油……大さじ1

 

【作り方】
(1)玉ねぎは粗みじん切りにする。

 

(2)フライパンに油を熱し、ひき肉を炒め、色が変わったら玉ねぎを加えて炒める。

 

(3)コンソメ、粉チーズ、しょうゆで調味し、塩、こしょうで味をととのえる。

 

<『鮭缶のサーモンパスタ ポーチドエッグ添え』ーー「鮭缶の種類はいろいろあるけど、色が綺麗なのは紅鮭缶だな」>

 

【材料】(2人分)
鮭缶……1缶(60g)
玉ねぎ……4分の1個
トマト……1個
にんにく……1片
パスタ(スパゲティ/1.6mm)……180g
乾燥オレガノ(または乾燥パセリ)……適量
顆粒昆布だし……小さじ2分の1
塩、こしょう……各少々
オリーブオイル……大さじ1

 

◎ポーチドエッグ
卵……2個
酢……適量

 

【作り方】
(1)パスタは袋の表示時間通りに塩ゆでする。

 

(2)ゆでている間に、玉ねぎ、トマト、にんにくを粗みじん切りにする。

 

(3)ポーチドエッグを作る。鍋に湯を沸かして酢を加え、卵を割り入れて卵白が白くなったら黄身に寄せ、玉じゃくしですくう。

 

(4)フライパンにオリーブオイルを熱し、(2)、ほぐして骨と皮を除いた鮭を入れて炒め、昆布だしをふり入れる。

 

(5)パスタを湯切りして(4)に加えて具とからめ、オレガノ、塩、こしょうで味をととのえる。

 

(6)器に盛り、ポーチドエッグを添える。

 

かやまゆうぞう
1937年4月11日生まれ 神奈川県出身 1960年、東宝へ入社。同年、映画『男対男』で俳優デビュー。1961年、「大学の若大将/夜の太陽」で歌手デビュー。NHK『紅白歌合戦』出場17回。作曲家、ギタリスト、ウクレレ奏者、ピアニスト、画家としても活躍中

 

写真・木村哲夫、木村 拓
スタイリスト・阿部まゆこ

( 週刊FLASH 2023年11月7日号 )

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