GACKTが、2月10日に更新されたYouTubeチャンネル「DROPOUT ドロップアウトした冒険者たち」にゲスト出演。2018年に「詐欺まがいの手口」と批判された「GACKTコイン」について語る場面があった。
GACKTは2017年12月26日に、自身のオフィシャルブログで、仮想通貨「SPINDLE(スピンドル)」プロジェクトにコアメンバーとして参画することを発表。SPINDLEは、GACKTが事業者だけでなく、広告塔のような役割を果たしていたため、「GACKTコイン」とも呼ばれていた。ファンを集めた商談会では、「1000万円が2億円になった」と投資を募ることがあったといわれている。
結果として、SPINDLEは約220億円の資金調達に成功し、注目を集めたが、2018年5月の上場後には価値が大暴落。
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GACKTが投資を募ったことと、暴落前に売り抜いて大金を手に入れたとの噂があったことで、ネット上では「詐欺まがいの手口」「GACKTの言葉を信じて購入した被害者に謝罪するべき」と、批判が殺到した。
動画では、GACKTは「ボク、別に広告塔で入ったわけじゃない。アドバイザリーみたいな形で、世界中の人たちをつなげる役割を担っただけ」と、役割が広告塔ではないことを強調。また、SPINDLEの値下がりについては、「ちょうどあの当時、仮想通貨のバブルがはじけて、ビットコインがそれこそ220万から30万まで落ちたときだったんだよ。そのいちばん最悪なタイミングにかぶってしまったっていうのが、すごい大きな理由」と説明した。
具体的に、SPINDLEはどれくらい値下がりしたのだろうか。投資家の八神聡氏が語る。
「最高値をつけたのが2018年5月末あたり。そこから、現在の価格は約835分の1に値下がりしています。これは、詐欺といわれてしまっても致し方ないレベル。GACKTさんの知名度と信用で投資をした人物からしたら、結果的に資金は膨大に減っているわけですから。一方、仮想通貨の先駆者のビットコインは現在、SPINDLEが最高値をつけていた同時期の価格から、10倍近く値上がりしています」
GACKTは、ネット上で噂されている「売り抜け」についても、動画で「売り抜いてないし、そもそも創設した人たちっていうのは、ロックアップといって1年間、鍵がかかるわけ。さわれない」と否定した。
このGACKTの発言に対し、ニュース記事には多くの批判的なコメントが書き込まれている。
《ガクトだから信じたファンも沢山いるわけで。ガクトが利益0だと言うならわかるが宣伝費は貰っているんだろ》
《よく言うよ。ロックアップなんて立ち上げメンバーならいくらでも設定出来るし何でも出来る。今だにガクトコインをガチホしてるなら当時からのガチホ履歴を絶対に見せるはず!》
《これだけの事言うのに何年掛かってるんだ。世間が忘れた頃にこそっとYouTubeで発信して男らしくない人ですね何が一流なんだろう》
八神氏も、GACKTの姿勢に苦言を呈した。
「GACKTさんも、SPINDLEの甘い話に安易に乗ってしまったのでしょう。これだけの知名度があれば、2018年当時、怪しげなコインの広告塔になることのリスクをもっと想定していないといけませんでした。芸能人は、取引所の広告塔になるぐらいがちょうどいいのです。それでも暴落したら、負のレッテルを貼られますがね」
とはいえ、仮想通貨は悪い話ばかりではない。日本円でビットコインが最高値を更新するほど、業界は好調だという。
「ただ、GACKTさんがこのタイミングで話すのは少し小賢しい印象があります。暴落がもう過去の話になり、さらには、仮想通貨がほぼすべて値上がりしていて、投資家にとってダメージが少ない時期ですからね。計算ずくのように思えます」(同前)
八神氏は、仮想通貨投資をする際、詐欺に引っかからないため、こうアドバイスする。
「マイナーな銘柄で、発行母体が特定の団体や企業など明確になっていて、信用がそこに大きく依存している仮想通貨、他社もしくは他人に勧められた仮想通貨、そして、これから仮想通貨を制作するという話や広告。これらはすべて、詐欺まがいのものと認識していただいて問題ありません。十分、お気をつけください」
投資は自己責任といわれればそこまで。たとえ著名人が勧めていたとしても、リスクを認識したうえでおこなう必要がある。
( SmartFLASH )