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SixTONES・森本慎太郎『街並み照らすヤツら』急遽主演でバタバタ進行も…実は超オイシイ3つの理由

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2024.05.04 11:00 最終更新日:2024.07.22 13:54

SixTONES・森本慎太郎『街並み照らすヤツら』急遽主演でバタバタ進行も…実は超オイシイ3つの理由

日本テレビ公式サイトより

 

“突貫工事” だと考えると、十分合格点なのではないか。特に主役をはじめとしたキャスト陣の努力には称賛の拍手を送りたい。

 

 SixTONES森本慎太郎がGP帯ドラマで単独初主演を飾る『街並み照らすヤツら』(日本テレビ系)。4月期ドラマとしてはかなり遅めの4月27日(土)に第1話が放送された。

 

 主人公は寂れた商店街で、赤字ギリギリのケーキ屋を営む竹野正義(森本)。情に厚く優しいのだが、人に流されがちなタイプ。そのため、店を潰さないようにと幼馴染から提案された、保険金目当ての偽装強盗に手を染めてしまう。

 

 

 幼馴染が強盗役を買って出て、仲間を集めて正義の店に押し入ってくれたのだが、あまり物事を深く考えない能天気な男だったので、計画は穴だらけだし当日にミスは犯すしと、杜撰な強盗となってしまった。

 

 そして第1話のラストで、商店街の酒屋の娘に偽装がバレてしまう。問題になるかと思いきや、「うちの店にも強盗してほしい」と頼まれてしまう展開。

 

 一度犯罪に手を染めた主人公たちは、また罪を重ねてしまうのか――というストーリーだ。

 

■ほっこりコメディだが主人公が逮捕されてしまう可能性も

 

 第1話のあらすじだけ読むと、シリアスなサスペンスもののように思えるかもしれないが、実際はコメディ色強め。公式サイトでは「笑いと絆のヒューマンエンターテインメント」とされている。

 

 ユルい独特の空気感があり、登場人物同士のシュールな掛け合いにハマる人も少なくないだろうが、この先の展開を思うと心がザワザワしてしまう。

 

 ほっこりする作風だが、主人公たちはすでに罪を犯しており、刑事が捜査も始めているため、後戻りできないところまで来ているからだ。

 

 今のご時世、保険金詐欺が成功して、店は経営を立て直して、幸せになれてめでたしめでたし……というフィナーレにはならないはず。

 

 森本の事務所の先輩だった岡田准一主演の『木更津キャッツアイ』(2002年/TBS系)は、主人公が仲間たちと怪盗団を結成して盗みをおこなうコメディで、こちらは刑務所行きになるような展開にはならなかったが、これはもう20年以上前のドラマである。

 

 現在の倫理観的に、犯罪がそのままバレずにハッピーエンドになるなんてことはなさそうなので、『街並み照らすヤツら』は主人公たちが逮捕されてしまう可能性は高そう。

 

 そういったネガティブな出来事も含めた人間模様を描き、感動路線に持っていくのかもしれないが、のんびりした雰囲気のなかに不安や切なさを内包した物語となっている。

 

 いずれにしても、ただ “ささやかな幸せ” を求めていただけの主人公・正義がどのような結末を迎えるのか、気になるところだ。

 

■コケても森本は非難されず、むしろ同情票が集まる?

 

 さて、ここからは本作が “突貫工事” だという点について触れておきたい。

 

 このドラマが放送されている日テレ系・土曜22時は、4月期にムロツヨシ主演のドラマを放送予定だった枠だが、『セクシー田中さん』原作者の急死問題の余波でムロが降板。

 

 もともと小学館の漫画原作の実写化ドラマを、『セクシー田中さん』のプロデューサーが制作していたのだが、問題視されたため、作品だけ変えてキャストは継続する方向で動いた。けれど、その代替ドラマへの出演をムロが辞退したのである。

 

 そこで急遽、イチから原作のないオリジナルのドラマを制作することになり、それが『街並み照らすヤツら』となった。放送開始が4月末と遅めになったのもそのためだろう。

 

 制作の進行がバタバタだったことは容易に想像できるが、森本がそんな大変なオファーを引き受けてくれたので、日テレにとっては救世主のような存在だろう。

 

 異例の短期間で役作りしての撮影で、森本の苦労と努力は推して知るべし。ただ、こんな困難な役を引き受けたメリットは大きいように思う。

 

 森本は昨年4月期の日テレ系ドラマ『だが、情熱はある』で、King & Prince髙橋海人とダブル主演しているが、俳優キャリアとして今回の “GP帯ドラマ単独初主演” という実績は箔づけになるだろう。

 

 また、一般的にはドラマがコケてしまった場合、主演俳優が責任追及されてキャリアに傷がつきがちだが、仮に今作がヒットしなくても森本には同情票が集まり、批判の声は日テレに向きそう。

 

 本人のプレッシャーはハンパないかもしれないが、単独主演の実績ができるし、日テレに恩を売れるし、コケても叩かれにくいしと、3つのメリットを考えれば、森本にとって超オイシイのではないか。

 

 ――そんな “突貫工事” のドラマをきちんと成立させているキャスト陣を称えつつ、今夜放送の第2話も楽しみにしたい。

堺屋大地

恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『現代ビジネス』『集英社オンライン』『日刊SPA!』などに寄稿中

( SmartFLASH )

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