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吉本芸人も事情聴取「オンラインカジノ」専門家が明かす摘発までの“経路”悪質決済代行業者とのトラブルも

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記事投稿日:2025.02.12 18:00 最終更新日:2025.02.12 18:09
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
吉本芸人も事情聴取「オンラインカジノ」専門家が明かす摘発までの“経路”悪質決済代行業者とのトラブルも

左が違法オンラインカジノへの関与で事情聴取されたダイタク吉本大(吉本興業の公式サイトより)

 

オンラインカジノは、個人でやっていれば第三者には絶対にわからないと思うでしょうが、決してそうではありません」

 

 そう語るのは、日本ハッカー協会理事で、ネットワーク犯罪評論家の石川英治氏だ。

 

 

 2月5日、吉本興業に所属する芸人「ダイタク」の吉本大と「9番街レトロ」のなかむら★しゅんが、オンラインカジノの賭博容疑で警視庁の事情聴取を受けていたことが明らかになった。吉本興業は、この2人とは明かさないものの、「弊社所属の一部タレントにつきまして、コンプライアンス違反の疑いがあることが判明した」として、事実関係が明らかになるまで活動を自粛すると公表している。

 

 オンラインカジノで話題となった有名人は、この2人だけではない。1月29日には、東京五輪・卓球男子団体で銅メダルを獲得した丹羽孝希が、海外のオンラインカジノで賭けをしたとして書類送検されていたことが明らかになっている。丹羽は「違法とわからずやってしまい、反省している」と話しているという。

 

 急増しているオンラインカジノ関連の問題。どのようにして、警察は顧客にたどり着くのか。石川氏が解説する。

 

「日本でオンラインカジノをプレーするには、直接、オンラインカジノのサイトにお金を送れないので、必ず決済代行会社を通し、クレジットカードを使ってカジノのコインを買うのです。その決済代行会社にお金を払って賭博行為をしているということで、警察は逮捕にこぎつけます。

 

 警察の動きとしては、まずこの決済代行会社を摘発し、そこで得たクレジットカードの情報やメールアドレスから、顧客を特定するのです。そのなかに有名人がいて摘発すれば、警察にとって“宣伝効果”があるでしょう」

 

 では、そもそもオンラインカジノとはどういった存在なのだろうか。

 

「オンラインカジノは、海外で開設しているカジノで、現在はフィリピンと韓国の業者が主流となっています。海外にいるディーラーが、カードやルーレットなどを操作する様子が画面上にリアルタイムで映し出され、顧客はそれを見ながら賭けに興じます。決済会社を通じてクレジットカードとメールアドレスをサイトに登録すれば、客として賭博ができる、という仕組みです。

 

 具体的なギャンブルの種類では、いちばん多いのがバカラで、その次がブラックジャック、3番めに多いのがルーレットです。ポーカーは、オンラインカジノではあまりプレーされません。ほかには、スポーツの試合に賭けることもあります。

 

 ワールドワイドでいえば、オンラインカジノは数万サイトはあるでしょう。そのなかで日本語に対応しているのは200~300サイトといったところです」

 

 芸能人までを虜にしてしまうオンラインカジノだが、摘発数は年々、増加している。石川氏はオンラインカジノの普及を、こう分析する。

 

「最初はみんな、ゲームの延長線上でやっています。1000円程度からできますから。クレジットカードさえ持っていれば、誰でもできます。

 

 オンラインカジノは、たとえばバカラなら、画面に生身のディーラーが登場してカードを配るなど、臨場感も得られます。それを誰にも知られることなく、スマホ一台あればひとりでできるわけです。

 

 また、即座に当たりはずれがわかるのも、顧客を興奮させるのでしょう。バカラであれば30秒から1分で勝負が決まるので、ちょっとした時間でできてしまうのです。そういう意味では、時代にすごく合っているといえます。パチンコや競馬より、簡単に賭けられて、金額も大きいですから」

 

 だが、そこには落とし穴が潜んでいるという。

 

「たしかに、一時的に儲かったりする場合はあります。でも、勝ったからといってそこでやめる人は、まずいません。お金がなくなって、初めてゲームが終了する人が多く、依存症になり、大金を失う人もいます。

 

 またオンラインカジノは、お金の引き出しに関してトラブルも多いんです。勝ったからといってお金を引き出そうとしたら、たいへんな手間がかかったり、法外な手数料を取られたりするケースもあります。決済代行会社を信用して数千万円を預けたら、翌日にはその会社がなくなっていた、といったケースもあります。そもそも決済代行会社が違法な存在なので、警察はそこを突破口に、摘発を進めています。オンラインカジノをより摘発しやすくするための法改正も急いでいます」

 

 日本国内での「カジノ」プレーは違法だということを、あらためて認識しておきたい。

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