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山下真司が本誌に語っていた伝説の青春ドラマ『スクール☆ウォーズ』主人公モデルに「あえて会わなかった」理由

1984年から1985年にかけて放送された『スクール☆ウォーズ〜泣き虫先生の7年戦争〜』(TBS系)は、当時、社会問題にもなっていた校内暴力で荒れていた高校にラグビーチームを作り、生徒を「全国高校ラグビー大会」で全国制覇に導くまでを描いて話題になった青春ドラマ。最高視聴率は21.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)をマークした。
「京都・伏見工(現・京都工学院)をモデルにした実話です。劇中で主人公の山下真司さんは『泣き虫先生』こと、ラグビー部監督の滝沢賢治役を演じました。
山下さんは当時『太陽にほえろ!』(日本テレビ系)のスニーカー刑事役や、NHK連続テレビ小説『おしん』などで活躍していましたが、この作品が初めての主役でした。
ドラマでは、0対109で惨敗した試合で、滝沢監督が生徒たちに『お前らゼロか? ゼロの人間なのか? 何をやるのもいい加減にして、一生ゼロのまま終わるのか? それでいいのか?』と、泣きながら声をかけるなどの名言も話題になりました」(芸能記者)
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ドラマの放送40周年を記念して、10月6日に『スクール☆ウォーズ〜泣き虫先生の7年戦争〜Blu-ray BOX 40周年記念版』が発売される。6月18日には、出演していた山下のほか、松村雄基、伊藤かずえらが会見をおこなった。
山下は「(いまでも)『僕は“スクール☆ウォーズ”を見てラグビーを始めたんです』と言って握手を求められたりします」と苦笑していたが、2022年、本誌がインタビューした際にも、撮影の裏話を語ってくれていた。
「山下さんは『俺はラグビー経験もないし、内容も実話に基づいているから、(出演に)躊躇(ちゅうちょ)がありました。(伏見工の監督だった)山口良治先生も含め、モデルになっている生徒さんは実在する。そのみなさんがドラマを観て《なんだよ、これ。ダサいな》といわれることがすごく怖くて、《俺はその責任を背負えるのか》と迷ったんです』と語っていました。
そして印象的だったのは、撮影前に山下さんが、あえて山口先生にお会いしなかった理由です。
山下さんは『実話だけど、イメージは俺のままで』と考え、プロデューサーが『山口先生にごあいさつしますか?』と聞かれても、遠慮させていただいたそうです。
山口先生と同じようにスポーツ刈りにすることも提案されたそうですが、それも『俺のままで』という理由で断わったと語っていました。『作品は実話を元にしているけど、“俺の泣き虫先生”を演じたい』と考えたのではないでしょうか」(取材した記者)
山下は「ドラマが終わってからもすぐに泣いてしまって。“泣き癖”がついちゃったよ」と笑い、プライベートでドラマの挿入歌だった麻倉未稀の『ヒーロー HOLDING OUT FOR A HERO』を聴くと「すぐに“素”から『滝沢賢治』になっちゃってね」とインタビューで語っていた。
昭和の金字塔ドラマは、40年たっても色あせない。