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遠野なぎこさん死去…「摂食障害」「仕事減」苦悶の日々でも「死ぬまで闘いたい」持ち続けた希望

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記事投稿日:2025.07.17 14:00 最終更新日:2025.07.17 15:32
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
遠野なぎこさん死去…「摂食障害」「仕事減」苦悶の日々でも「死ぬまで闘いたい」持ち続けた希望

遠野なぎこ(写真・皆川拓哉)

 

 7月17日、女優・遠野なぎこさんが亡くなったことがわかった。3日に自宅から身元不明の女性の遺体が発見されており、17日になって、公式ブログで「親族一同」として訃報が伝えられた。死因は事故で、自死ではないという。45歳だった。

 

「3日午後4時すぎごろ、マンション前に救急車や消防車、警察車両が何台も来て、なにがあったんだろうと思っていました。マンション付近でガス漏れが発生したとか、動物が逃げ出したという情報も流れました。ものものしい雰囲気でしたね」

 

 

 そう語るのは、遠野さんが住んでいたマンションの近隣住民だ。実際、マンションから運ばれたのは “腐乱した遺体” だったという。

 

「マンションの住人と連絡が取れないという通報があり、警察が部屋に入ったところ、遺体が発見されました。連日の暑さもあって、かなり腐乱していたようです。警察はDNA鑑定をおこなうため、遺体を移動。その後、自宅に “特殊清掃” が入ったとも伝えられました。死亡発表まで時間がかかりましたが、ようやく結果が出た形です」(芸能記者)

 

 2025年1月、マネジメント会社との業務提携を解消した遠野さん。交流のあった映画関係者に、その後の苦労を漏らしていた。

 

「仕事がないと嘆いていました。お金がないとも言っていました。彼女自身、バリバリ営業できるタイプではないので、仕事を取るには苦労したのでしょう。身内は自分から縁を切っていたようですし、友達もいない状態で、頼れる人は1人もいなかったんだと思います」

 

 4月28日には、映画『渇望』の完成披露試写会に登壇していた。映画は摂食障害に苦しむ女性の葛藤を描いた作品で、摂食障害と実際に向き合っている遠野さんは、作品の「応援ゲスト」を務めた。

 

「もともとのイメージよりかなりやせていて、ほかのゲストに支えてもらいながら壇上に上がっていました。自らの身の上について『最期のときを迎えるまで摂食障害かもしれませんけど、死ぬまで闘いたいと思っています』と語り、途中で涙を流す場面もありました」(取材したカメラマン)

 

 家族からの虐待、摂食障害、家庭を顧みない母親の代わりに、子役をしながら家計を支える日々。そんな遠野さんが、NHK連続テレビ小説『すずらん』のヒロインに抜擢されたのは20歳のときだった。

 

「彼女が主演した『冬の輪舞』や『麗わしき鬼』は、もっと評価されていい作品だと思いますよ。でも、私生活のイメージが邪魔して、仕事が思うように入ってこなくなりました。

 

 次に彼女が活路を見出したのは、バラエティ番組での毒舌キャラでした。でも、それは仕事を増やしたい事務所サイドからの要望で、彼女自身は嫌がっていました。

 

 結局、“面倒くさい人” というレッテルが世間的に貼られ、余計に仕事が来なくなってしまいました。それで、人が信用できなくなった部分もあります。

 

 結婚・離婚を繰り返し、最後の結婚は2週間ほどで破綻。それも、誰も信用できなくなったからなのでしょう」(前出・映画関係者)

 

 遠野さんは、舞台あいさつで、摂食障害を抱えるつらさを、こう語っていた。

 

「摂食障害の方は世界中にいるけど、『恥ずかしい』とか「甘えだ』とか『ぜいたく病だ』と言われて、家族の理解も少なくて、みなさん名乗り出ることができないんです」

 

 遠野さんは『一度も愛してくれなかった母へ、一度も愛せなかった男たちへ』という自伝的小説を書いている。壮絶な経験を経て、それでも誰かを信じたかったのだろう。

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