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藤井貴彦、さや氏の「核武装がもっとも安上がり」発言を参政党代表に追及で“キャスターの立場”まで広がる論争

2024年2月に日本テレビを退社しフリーとなった藤井貴彦
7月20日の参院選で、改選1議席から選挙区7議席、比例代表7議席の計14議席に大躍進した参政党。この結果、参議院で予算をともなわない法案を、単独で提出することが可能になった。
「これまで故・安倍晋三元首相の経済政策や安全保障、日本の伝統感などを支持してきた保守層が、財政規律、選択的夫婦別姓導入など、真逆の考えを示す石破茂首相に愛想を尽かして参政党に投票したものと思われます。
さらに、SNSで党を知った20代、30代も、『日本人ファースト』と明快に訴える神谷宗幣代表に共鳴したことで、終盤に雪崩を打つように支持が増えました」(政治ジャーナリスト)
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しかし選挙戦では、神谷代表をはじめ候補者の発言が物議を醸した。
なかでも、定数7人(欠員による補充議員含む)に対して32人が立候補し、大混戦になった東京選挙区で2位になった歌手・さや氏が、7月3日放送の日本テレビ報道局公式YouTubeチャンネル『日テレNEWS』で《あの北朝鮮ですらも核兵器を保有すると一応、国際社会のなかでトランプ大統領と話ができるくらいまでにはいく。交渉ができる核武装がもっとも安上がりであり、もっとも安全を強化する策のひとつ》と語ったことが問題視された。
「さや氏は過去に、徴兵制を肯定するとも取れる発言をしたことがあります。そのため、街頭演説には《差別政党》《ヘイト集団》などと書かれたプラカードを掲げる『カウンター』と呼ばれる抗議活動が目立ちました」(政治担当記者)
こうしたこともあり、開票速報を伝える特番『zero選挙2025』(日本テレビ系)に出演したフリーアナウンサーの藤井貴彦が、神谷代表に「核武装がもっとも安上がり」発言に切り込む質問をし、トレンド入りした。
藤井は「日本の安全について核武装が安上がりだとする候補者がいらっしゃいました。議論することや主張することは大切だと思うんですけれど、戦後80年、ずっとおじいちゃん、おばあちゃんたちが大切に育ててきた平和に対して、安上がりという表現は使ってほしくなかったんですよ」と語り、神谷代表に見解を求めた。
神谷代表は「私は決してそういう発言はしませんね」としたうえで、「これから数が増えてくると、いろんな議員がいろんなことを言ってくると思いますので、しっかりと党のガイドラインを決めて、参政党の政策というものを落とし込んだ上で選挙に出てもらう」と、今後の党運営について明らかにしたが、SNSではこのやりとりが大論争になっている。
Xには
《日本が核武装できれば、解決できる問題がたくさんあると思う》
《藤井アナ、言葉の揚げ足取りじゃないですかね》
といった、さや氏の発言を肯定する意見や
《藤井アナから参政党への最後の質問でさらに好きになりました》
《藤井アナの誠実さを感じた》
など、藤井の発言に賛同する意見、さらには
《個人の意見としては正しいんだろうが、公平公正というスタンスを失っている。報道番組のアナとしては完全に失格です》
《自分(あるいは会社の)主張出すのはダメ。やりたかったら、自分も立候補すべき》
など、キャスターの立場を逸脱していると指摘する意見もあった。
さや氏は当選後の会見で「核の発言については、政策ベースで私、お話ししているわけではないです」と答えていたが、その余波は収まりそうもない。