
鈴木おさむ
9月8日、フジテレビのトレンディドラマ『101回目のプロポーズ』の続編となる『102回目のプロポーズ』が制作されることが発表された。同作の企画にかかわる元放送作家の鈴木おさむには、疑いの目が注がれているようで──。
1991年に放送された『101回目のプロポーズ』は、武田鉄矢演じる不器用な中年男と浅野温子演じる美しいチェリストの恋愛模様を描き、社会現象を巻き起こした。そんなヒット作の続きが令和に復活する。
「前作で結ばれた2人の娘が主人公となり、異なる青年との思いに揺れる物語になるようです。ヒロイン役を唐田えりかさん、彼女にひと目惚れする青年役を『霜降り明星』せいやさん、恋のライバル役を伊藤健太郎さんが演じます。企画を鈴木さんが務め、地上波放送とフジテレビの配信動画サービス『FOD』で独占配信されます」(スポーツ紙記者)
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放送作家、脚本家として多くのドラマやバラエティ番組を生み出してきた鈴木だが、2023年10月に2024年3月をもって放送作家業、文筆業から引退することを発表した。今回、『102回目のプロポーズ』の制作にかかわることが明らかになったが、Xでは
《鈴木おさむの引退どこいったん…》
《シナリオ書くの引退したと聞いたが書きまくってるな》
《鈴木おさむって引退したんじゃないの??引退って言ってから何度も脚本で目にするんだがww》
など、困惑する声があがっている。“引退宣言”から間もなく2年が経とうとしているが、放送作家としての仕事は続いている。
「2025年7月期にドラマ『奪い愛、真夏』(テレビ朝日系)が放送されましたが、鈴木さんはこの作品の脚本を手がけました。同作の終了後、今度はフジテレビの新作ドラマの企画を担当したことがわかったため、疑問を抱く人もいたのでしょう。ただ、実際はどちらの作品も引退前からオファーを受けていました。『102回目のプロポーズ』に関しても、鈴木さんは9月8日のInstagramで、2023年から話を進めていたことを明かしていますからね」(芸能記者)
SMAPのバラエティ番組『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)の放送作家を務めた鈴木は、引退前に書籍『もう明日が待っている』(文藝春秋)を発売し、SMAPファンから大きな注目を集めた。ただ、当時の“覚悟”とのずれが生じつつあるようだ。
「月刊誌『文藝春秋』に『小説SMAP』として連載されたものに書き下ろしたエピソードを加えた作品で、あくまで“小説”と謳っています。ただ、実際にはSMAPのメンバーをほうふつとさせるキャラクターや5人にまつわる印象的な出来事が登場するため、ファンの間で“告白本”と受け取られていました。好意的な反応も多かったですが、SMAPの裏側を暴露するかのような姿勢に疑問を抱く向きもあったのです。
ただ、鈴木さんは2024年3月の小説の発売イベントで、『放送作家、作り手、この世界でやってきた人間として32年間、やったこととサヨナラする代わりに残したい』と、出版の意図を語りました。くしくも、引退直前の2024年3月27日に発売したことから、彼の“集大成”という印象を受ける人も多かったことでしょう。ただ、制作に取りかかるまでの時間があったとはいえ、相次いで鈴木さんの放送作家としての仕事が発表され、戸惑う人もいるのだと思います」(前出・芸能記者)
鈴木は、引退後の2025年6月に本誌「FLASH」のインタビューで、今後も脚本業のオファーが来たら受けるかという質問に対し、「オーダーされても基本受けない」と即答していた。また、作家業を引退後は、自身が立ち上げたtoC向けファンド「スタートアップファクトリー」で、投資先企業と向き合う毎日を過ごしていることも明かしていた。
『102回目のプロポーズ』は、“最後の作品”になるのか──。