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【食堂のおばちゃんの人生相談】44歳・会社員のお悩み
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2020.05.29 11:00 最終更新日:2020.05.29 11:00
「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!
【お悩み/小遣い制さん(44)会社員】
元部下のOLと不倫しています。飽きたので、別れを切り出したら、2年間の不倫の手切れ金として200万円を要求されました。お金ですむなら話は早いのですが、200万は高すぎませんか。
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【山口先生のお答え】
そうです。金で済むなら幸いです。タダほど高い物はありません。男女の仲は怖いですよ。こじれたら最後は命の遣り取りですから。
私は、2年間の不倫の代償を200万で納得してくれる彼女って、なかなか良心的だと思います。だって、2年で200万ということは1年で100万、月8万ちょっとでしょ?
銀座の中級クラブに行ったら一回でパーですよ。しかも、一回8万程度のシケた客じゃ、ホステスさんをホテルに連れ込むのは難しいですしね。ソープランドだって、一流店は一回5万円くらいはするでしょう。
そうやって考えると、憎からず思っていた部下のOLと、2年の間週一回程度楽しんで、その代償が200万円で済めば、結構お値打ち価格じゃないでしょうか。
昔、宇野首相が芸者さんの指三本握って「お手当月30万円」の意味だと知った時、私は情けなくて涙が出そうでした。一国の首相にもなった者が指三本握ったら、どう考えたって300万円でしょ。彼女がマスコミにバラしたのは30万だったからですよ。300万だったらバラさなかったはずです。
というわけで小遣い制さん、いざという時の金はドバッと遣って下さい。目の前に手の切れるような札を200枚出されたら、彼女は「手切れ金をもらった」と思って納得するでしょう。
でもケチられたら「貸した金を取り返した」気分になって、ありがたみゼロです。今、あなたは人間力を試されてるんです。侠気を見せましょう。
やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中