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いま熱い「駅そば」のハイテク調理/JR東日本・そばいち
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2020.07.20 11:00 最終更新日:2020.07.20 11:00
駅ナカの発達、ファストフード店やコンビニエンスストアの増加……旧態依然では、運営が難しくなっている駅そば。チェーン店は無機質で、没個性で、つまらない。そんな誤解は、これからお見せするなかの一杯でも食べれば、消えてなくなるはず。情熱と創意工夫に満ちた「個性派チェーン」を、ご紹介!
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各鉄道会社間の相互直通運転で、乗り換えの機会が減ったことも、駅そばにとっては逆風だ。JRや私鉄の系列企業が運営していたり、沿線に複数店を展開する駅そばチェーンも、激しい競争を勝ち抜くために工夫を重ね、進化を続けている。
40年近くにわたり、のべ1万杯以上の駅そばを食べてきた筆者なりの視点で、近年の駅そばの進化をまとめよう。
耳を疑うようなニュースが飛び込んできたのは、今年3月のことだ。
「駅そば店に、そば調理ロボット導入」
いったいどんなものなのか、さっそく向かったのはJR系列の「そばいちnonowa東小金井店」。厨房の一部がガラス張りになっており、その中に長いアームを持つ調理ロボットが待機する。
オーダーが入ると、従業員が麺をセット。ここからがロボの出番。麺を茹で、冷水で締めて水を切るところまでを全自動でおこなっていた!
「今回、弊社が協力し、コネクテッドロボティクス社が開発したロボットは、茹でから締めまでの工程をプログラムで自動化し、お客さまへ均一な品質の商品を提供することができるようになりました」
そう語るのは、JR東日本フーズ広報室の中村至宏さん。
「現在は実証実験の段階。7月以降も設置を続けるか、総合的に検討しています」(中村さん)
●そばいち(JR東日本)
・実食店舗/nonowa東小金井店(JR中央線東小金井駅改札内)
・店データ/
生麺使用、店内揚げの天ぷら、個性的なメニュー構成で “本格路線” や “アイデアメニュー路線” の側面も併せ持つ。神田駅や恵比寿駅など、都心部を中心に展開。
・これが美味い!/狭山のさといもコロッケそば(冷)500円
サトイモを使った、オリジナルのコロッケをトッピング。クリーミーな口当たりと香りが特徴的。後味がさっぱりしており、冷やしそばにもよく合う。モチモチした食感がクセに。
取材&文・鈴木弘毅
道の駅、日帰り温泉なども研究。最新刊は『台湾 “駅弁&駅麺” 食べつくし紀行』(イカロス出版)
※価格は取材店舗のもので、すべて税込みです
(週刊FLASH 2020年7月14日号)