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【食堂のおばちゃんの人生相談】30歳・接客業のお悩み

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2020.09.04 11:00 最終更新日:2020.09.04 11:00

「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!

 

【お悩み/こいこいさん(30)接客業】
 最近、近所に黒い野良ねこが出没して、心配で仕方ありません。我が家には、すでに2匹ねこがいて、飼うのは難しいです。地域ねこボランティアの方が面倒見てくださってますが、ねこが平和に暮らせるには、どうしたらいいでしょう?

 

 

【山口先生のお答え】
 まるで私のことみたい。実は、以前も書きましたが、うちの近所にも我が家のエラ(メス)そっくりの真っ黒な野良ねこが出没するようになり、私は毎日心配で居ても立ってもいられなくなって、遂に我が家で飼おうと決心し、6月の終わりに保護してしまったんです。

 

 こいこいさんと同じく、うちにもエラとボニー(オス)の2匹のねこがいて、本当はこれ以上飼うのは難しかったのですが、毎日心配で悩むくらいならと、無理を承知で我が家に引き取ったのです。

 

 タマと名付けたその黒ねこ(メス)は、避妊手術もしてあって、明らかに飼われていたねこでした。だからきっとすぐ我が家と先住ねこに馴染んでくれると思ったら大間違い。私は噛まれて何度も流血、ボニーとエラは一回りも小さいタマに威嚇されて、地蔵に……。野良生活を経験した根性と迫力は、想像以上でした。

 

 そんなタマも、近頃は膝に乗ったりペロペロ舐めたり、甘えるようになりました。いずれは先住ねことも馴れるだろうと期待しています。

 

 それであなたのお悩みですが、地域ねこボランティアがいるのなら、是非協力してあげて下さい。お手伝いでもカンパでも、あなたの出来る範囲で結構です。それがねこたちの福祉に繋がります。

 


やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中

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