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【食堂のおばちゃんの人生相談】56歳・自営業のお悩み
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2020.12.28 11:00 最終更新日:2020.12.28 11:00
「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!
【お悩み/心は現役さん(56)自営業】
下半身には自信があったが、半年前から急にダメになった。『FLASH』のグラビアを見てムラムラしても、昔のようには戻れない。家内は気にしていない様子だが、男としての自信を取り戻すには、どうしたらいいだろう?
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【山口先生のお答え】
それはお気の毒に。実感としては分かりかねますが、あなたの被った精神的ダメージが甚大だったことは、お察しいたします。ある日を境に突然出来なくなっちゃったら……ショックですよねえ。
女性にも加齢による性的機能の低下はありますが、男性ほどはっきりと目に見える形ではなく、自覚症状のないままゆっくり低下していくので、「いつの間にやらこうなった」と、あまり大きなショックを受けずに済んでいるのかも知れません。
ちらっと聞いた話では、人間は一生で使えるタマの数が決まっていて、使い切った時点でお終いになるので、若いうちから数を打っている人は終わるのも早いとか。
関係ないけど、視力の良い人は老眼の進行が早いんですよ。私は近眼なので、老眼になるのは遅い方でした。まあ、こんなこと言われたって、何の慰めにもなりませんよね。
でも、大丈夫。逆説めきますが、頭も筋肉も器官も使わないと衰えるんです。あなたは使い込んでいたのですから、今の状態は一時的な不調に過ぎないと思います。医師に相談なされば必ず回復しますから、心配しないで。
ただし、昔と同じ姿を求めるのは無い物ねだりです。頭も身体も年を取っているのに、息子だけ若いままではいられませんよ。
やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中