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【食堂のおばちゃんの人生相談】47歳・会社員のお悩み
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2021.01.01 11:00 最終更新日:2021.01.02 07:17
「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!
【お悩み/匿名希望(47)会社員】
私は今年の年男で、上司は一回り年下。かつては、同じ部署の後輩だった。抜け目ない彼は、私をおだてて表面上は良好な関係を保っているが、なんとか一泡吹かせてやりたい。
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【山口先生のお答え】
ごめんなさい。私、あなたのお悩みに共感出来ませんでした。それより上司の方がとても良く出来た人だと感心してしまいました。
だって考えて下さい、今の上司はあなたが出世街道を邁進している頃、あなたの部署に配属された若手社員だったわけです。多分当時は先輩だったあなたに叱責されたり、雷を落とされたり、本人にすれば腹の立つこともあったと思うんです。
それなのに自分が出世した今は、立場を利用してパワハラするどころか、あなたを立てて、良好な関係を保っているんでしょ? 得難い上司じゃないですか。
私は妙な策略で彼に一泡吹かせるより、彼に協力して良好な関係を続けて行く方が、会社でのあなたの立場は安泰ではないかと思います。彼を追い出して別の人間が上司になったとして、今の彼よりあなたに対する扱いが良くなる保証はどこにもありません。
私は、職場で強力な敵に出会った時の対処法として、「時期を待つ、力を蓄える、それでもダメなら味方につける」と考えています。人間、負ける喧嘩をしたら損ですよ。
正直言って、上司の方はあなたより役者が何枚も上手です。敵に回すより味方につけて、査定を上げてもらいましょうよ。
やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中