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【食堂のおばちゃんの人生相談】57歳・会社員のお悩み
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2021.03.12 11:00 最終更新日:2021.03.12 11:00
「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!
【お悩み/匿名希望(57)会社員】
就活中の息子から、やる気が感じられない。まだ内定もなく、社会に出られるか心配だ。もともと内気な性格だけに、どう声をかけたらいいか悩んでいる。
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【山口先生のお答え】
今の就活は100社以上受けるらしいですね。それを全部落とされたら、100回パンチを喰らうようなものですね。立ち直れない……。
他人のすることに口を出す時は「金」「労働力」「とびきりの悪知恵」のどれかを一緒に出すのが私のポリシーです。どれも出せないなら黙って見守ります。内定を一つももらえない息子さんが傷ついていること、将来に不安を抱いていることは、ご自分の身になればお分かりでしょう。
息子さんを見守り、受け止めていただきたいと思います。多分、親に出来ることはそれだけです。
この世には学校の基準・会社の基準・世間の基準がありますが、同時に家庭の基準もあってしかるべきです。家庭が外の基準に全面的に合わせる必要はありません。それぞれの家庭の基準があって良いと思います。それでないと子供の行き場所がなくなります。息子さんのために最後の砦となって、応援してあげて下さい。
やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中