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食堂のおばちゃんの人生相談「少子高齢化にどう立ち向かう?」
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2021.07.05 11:00 最終更新日:2021.07.05 11:00
「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!
【お悩み/匿名希望(57)会社員】
年のせいか、街を歩いていても高齢者がとても多い気がします。その一方、少子化は止まりません。「少子高齢化」にどう立ち向かっていけばいいでしょうか?
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【山口先生のお答え】
う〜ん、はっきり言って立ち向かうのは無理だと思います。「少子高齢化」に歯止めをかける方法は、おそらくないでしょう。
ただ、立ち向かうのは無理でも、仲良くやっていくのは可能です。
たとえば、最近よく目にする中高年カップルが手を取り合って歩く光景ですが、昔は見られなかったものです。 生涯の伴侶を思いやる気持ちが、世間体を跳ね返したからこそ生まれた姿です。
若い男女がイチャつきながら歩いていると跳び蹴りをしたくなる私ですが、いたわり合う中高年男女の姿は実に美しいと思います。
いたわり合う・背伸びをしない・少ない資源を大切に使う……そんなことの積み重ねで、江戸時代のように人口3000万人になっても、日本はわりと暮らし良い国でいられるのではと思うんです。
やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中