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心筋梗塞や脳梗塞も!?歯周病で突然死する知られざるリスク
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2017.01.28 12:00 最終更新日:2017.01.28 12:00
「定期的に歯医者に通って、きちんと治療や口腔ケアをしている人のほうが長生きできますよ。若いころは気がつかないかもしれません。年齢を重ねてきて、ある日突然歯が2~3本抜けてしまい、慌てて歯医者に飛び込んでくる人も珍しくありません。そこからの治療は、もちろん無駄ではありませんが、歯が抜ける前に来てくれればと思うこともあります」
と警告するのは、都内で開業している歯科医師。
高齢になって歯を失うリスクが一番高いのは虫歯ではない。歯周病こそが大きな原因なのだ。
「歯周病は、初期段階であれば痛くもかゆくもありません。最初は歯茎が腫れたり出血したりする程度です。だんだんと歯がグラついてきて、そのうち抜けてしまうのです」
歯周病が恐ろしいのはそれだけではない。
心筋梗塞や脳梗塞を引き起こし、ある日突然死に至るという最悪のケースもあるのだ。
歯周病は、歯周病菌という菌が増殖することによって引き起こされる。しかも放置しておくと、口の中だけでなく、腫れた歯茎から菌が体内に入り込み、やがてそれが血管内で血栓を引き起こす原因となってしまうのだ。
歯周病は糖尿病とも密接な関係があるという。
「歯周病が悪化した人は糖尿病も悪くなっているのです。歯医者が歯周病の治療の際に、糖尿病を発見することも珍しくないんですよ」(前出の歯科医)
体内に入った歯周病菌が、死滅したあとも毒素を出すことで糖尿病を悪化させることがわかっている。
「最近では、歯周病菌がある種のガンの原因になっているのではないかという研究もされています。
また、ガンになって抗ガン剤治療を受けるときも歯周病の有無が大きく影響してきます。抗ガン剤を使用する前に歯科治療を始めることも珍しくありません。
どちらにしても放っておいていいことはありません。歯医者に通うのは面倒くさいと思いがちですが、将来発生する治療費が安くできると思ってもらえればいいですね」(前出の歯科医)
欧米では手入れのされた歯はステイタスの象徴とも言われている。きちんと歯磨きして歯周病を予防することは、手軽な健康維持のひとつの方法であるのは間違いない。