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猛暑日にプールサイドで授業見学「帰宅後に発熱」怒りの投稿に大論争勃発…専門家は「個別に対応するしかない」
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2024.07.07 14:06 最終更新日:2024.07.07 14:06
《昨日プール欠席させたら、あのクソ暑い中プールサイドで見学 屋根はあるものの半透明のプラ屋根の下、水にも浸かれず見学って… 家帰ってきて39度熱出たんですけど》
7月6日、Xにポストされた怒りの投稿が保護者の間で注目されている。
「ポストに『昨日』とありますから、各地で猛暑日となった7月4日のことでしょう。体調不良でプールの授業を休んだ生徒が、炎天下のプールサイドでずっと見学というのも信じられないですが、まさに “プール日和” のこの数日、Xにはこうした『プール授業の見学』についての投稿が多く寄せられるようになりました」(事件担当記者)
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なるほど、Xを確認してみると
《体調不良で見学の子も保健室では無くプールサイド》
《プール見学する子は暑い中プールサイドで我慢大会 みたいになってる学校現場…》
など、冒頭のポストと同じような書き込みが見つかった。
一方で、
《プール見学組は図書館で読書タイム》
《見学者は全員校長室で自習だった。冷房&しっかりした机椅子&校長または教頭の監督》
といった措置がとられる学校もあるようだ。
なぜ一部の学校は、プールサイドでの見学を強要するのか。学校教育現場の体育授業を管轄するスポーツ庁に聞くと、
「地域や児童数の状況などでそれぞれ事情が異なりますので、(一律に)『こうしなければいけない』という通達は特にしていません。学校の裁量にお任せしているというところです」
という回答が得られた。意外にも全国統一の指針などはないようだが、東京都港区のホームページには、
「文部科学省の指導により『水温と気温を足した温度が65℃以上になる場合』にはプール授業を中止して、プールを見学する児童・生徒には、図書室など空いている部屋でタブレット端末を使用した学習を行っている」
といった内容が書かれている。やはり個々の自治体により対応が違うのだろう。
こうした状況に、静岡の中学校で教員の経験もある教育評論家・静岡の元教師すぎやま氏はこう語る。
「プールについては、学校によって設備や環境に差があるため、全国一律で指針を設けるのが難しいのです。また、見学生徒を教室で自習させる場合、その監督をどうするかという問題があります」
確かに7月の平均気温が20度前後の北海道と、連日のように35度を超える地域で同一の措置をとるのは、合理的ではないかもしれない。
「体調が悪い生徒には個別の配慮が必要です。自治体や学校ごとに作成した熱中症対策ガイドラインを見ながら、現場の教員が柔軟に対応していうというのが現実的です」(静岡の元教師すぎやま氏)
生徒の安全を第一に考えた対応が望まれる。
( SmartFLASH )