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【50代の性欲】無職なのに月2回ラブホ通いの56歳も…性の “勝ち組” になるには「脳の報酬系」を改善しよう! 麻酔科医が説く「再起動」の方法

ライフ・マネー 記事投稿日:2026.04.23 18:00 最終更新日:2026.04.23 18:06

【50代の性欲】無職なのに月2回ラブホ通いの56歳も…性の “勝ち組” になるには「脳の報酬系」を改善しよう! 麻酔科医が説く「再起動」の方法

数年前に妻を亡くし、「妻以外の女性を知らなかった」56歳男性。今は “彼女” との逢瀬を楽しむ

 

 コンドームメーカーの相模ゴム工業が、日本の性に関する調査「ニッポンのセックス2026年版」を特設ページで公開している。調査は2025年12月初旬、全国の20〜60代の男女を対象にネットリサーチで実施。3万人に事前調査をおこない、性交渉の経験者1万4312人を本調査の対象にしたという。

 

 全回答者中、「既婚者」の8797人と「未婚者で交際相手あり」の1818人、合計1万615人に対し「パートナー(結婚・交際相手)との関係がセックスレスだと思いますか?」と尋ねたところ、「思う」と答えた人は55.1%に上った。男女別で見ると、「思う」と答えた男性は59.8%、女性の51%をかなり上回った。

 

 また、「既婚者」と「未婚者で交際相手あり」では、結果に顕著な差が表れる。「(セックスレスだと)思う」と答えた「既婚者」が61.1%なのに対し、「未婚・交際相手あり」は26.2%にとどまった。

 

 年代別で見ると、「思う」と答えた人は、20代33.3%、30代50.4%、40代59.7%、50代63.8%、60代64.1%と、年代とともに比率も上がる。50代から60%台に突入するが、もちろん、50代で性は終幕を迎えるわけではない。

 

 むしろ、50代こそ「再起動(ReSex)」させるべきだーー。そう説くのが、富永ペインクリニック院長の富永喜代医師だ。YouTube動画で性に関する啓蒙活動を続け、テレビのワイドショーなどでもおなじみだろう。

 

 麻酔科医として研鑽を積み、のべ46万人以上の痛みと向き合ってきた臨床医は、加齢を理由に性愛から敗走する50代以上の男たちに向け、「この年代の男性にこそ “性の再定義” が必要」と言い放つ。

 

 麻酔科医は全身神経と血流のメカニズムに精通しており、ゆえに富永医師には多くの現代男性が歯がゆく見えるそうだ。

 

「本来まだ十分に機能するはずの肉体を持ちながら、誤った生活習慣と考え方が生む脳のバグによって、“精神的去勢” 状態に陥っているんです。だから、いま一度、体に再起動をかけなくちゃならない」

 

■50代男性「性」の実例 ※小見出しの体裁に(以下、■の1行について同)

 

 富永医師による「性のリセット」の解説に入る前に、まず現代を生きる50〜60代の男たちが置かれた現実を直視しなければならない。そこには、個人の生活習慣と意識の差がもたらす、残酷なまでの「格差」が厳然として存在する。しかも、それは必ずしも経済的な格差と直結はしない。

 

 今回ヒアリングした男性に、たとえばこんな56歳がいる。レコード会社を早期退職し、失業保険で食いつないでおり、社会的には不安定な境遇だ。しかし、性愛は現役そのもの。月に2度、同い年の既婚女性とラブホテルに籠もり、フリータイムの7〜8時間をフルに使い、2回戦までこなすのがルーティン。

 

 15年のレスを経て、夫と家庭内別居の状態にあるお相手の女性も、「女の最後の楽しみ」を彼に託しているのだという。

 

「同世代の女性たちも、老いる前の最後の性愛を強く望んでいるのを肌で感じるんです。われわれ男性以上に、彼女たちの飢餓感は切実なんです」

 

 なお、数年前に愛妻をがんで亡くした彼は、「妻以外の女性を知らなかった」と笑う。

 

「風俗には若いころから近づいていません。妻が病に倒れてからというもの、何年もしていなかったから、やっぱりしんどかったですね。いまの彼女は少し前からの知り合いですが、大人の交際を始めてまだ半年ぐらい。失業者の身の上で生意気なようですが、性生活はいたって充実していますね」

 

 一方で、淀みに漂う男たちもいる。

 

 現在、某公共機関に勤める63歳の元新聞記者は、今世紀に入ってからの約25年間、「妻と一度も肌を合わせていない」と語る。風俗遊びはそこそこ嗜むほうで、10年ほど前は「チャイニーズエステにハマった」時期もあったが、嬢を前にしても勃たないケースが増え、次第に足が遠のいたという。

 

 また、59歳の私立高教諭は、病床の妻を抱える孤独に耐えかね、時に風俗街に単身乗り込むが、往々にして「地雷を踏み、抜けもしない」と嘆く。それでもなんとか満足を得ようと、酔った勢いで「さらにディープな界隈を徘徊するうち、身ぐるみ剥がされるような体たらく」をさらしたことも一度や二度ではなかったという。

 

 また、今年になって会社を定年でやめ、再雇用された60歳のサラリーマンは、「若いころと違い、性欲はあまりない」と枯淡の境地を装いながら、たまに新宿のデートクラブを利用し、大枚を払って若い女性を抱くことに「ささやかな楽しみを得ている」が、「互いにエクスタシーに達することは稀」だと明かす。

 

 この “勝ち組” と “負け組” の決定的な差はどこから生まれるのか。たんなる個人差ではなく、「体のOSのメンテナンス不足」から来るのだと、富永医師は断ずる。

 

「50代の性は、健康状態を映す『生活のバロメーター』そのもの。下半身だけを診る医学はもう古い。血管、ホルモン、自律神経、そして脳……これらが統合されて、初めて男性の機能は完遂されるんです。そして、多くの男性がストレスから不能あるいはそれに近くなっています」

 

 つまり、失業中の男性は職場のストレスから解放された。そして、長らく禁欲状態にあったものの、風俗に頼ってこなかったため、心身とも健康な状態で新たな出会いを迎えられたわけだ。それが、男性機能が存分に働く理由だろう。

 

■AV視聴は、脳の報酬系をバグらせる

 

 富永医師が提唱する「ReSex(リセックス)」の根底にはこんな “数式” がある。

 

〈行動 = 期待報酬 − 予測コスト〉

 

「期待報酬」とは、その行為によって得られるドーパミンの放出、快感、あるいは充足感だ。対する「予測コスト」は、行為にともなう肉体的な疲労や動悸、息切れ、「また中折れして恥をかくのではないか」といった不安も含まれる。

 

 加齢とともに血管機能が低下し、疲労回復が遅れれば、脳は無意識に「コスト」を高く見積もる。コストが報酬をわずかでも上回った瞬間、脳は賢明にも性欲のスイッチを切る。

 

 そしていま、この数式を離れ、男たちを精神的な去勢へと追い込んでいるのが、過剰なデジタル刺激、すなわち日課と化した「AV視聴」という名の自傷行為だ。

 

 先ほどの元新聞記者も、「動画サイトで自慰をしているが、頻度は激減し、ほとんど勃起しない」と悲鳴をあげる。これに対し、神経の伝達回路を知り尽くした富永医師の指摘は容赦ない。

 

「現実では1人の女性すら満足させられないのに、日々更新するAV配信サイトを、しかもザッピングで見て、過激な視覚刺激を毎日浴びているわけです。1日に何百人もの若い女性を脳内で相手にしていては、脳の報酬系をバグらせてしまいます」

 

 人間の脳は、より強く新しい刺激に反応するようにできている。20代の瑞々しい女性が繰り広げる、非現実的な痴態を当たり前のように視聴していては、脳の興奮の “閾値” は異常に跳ね上がる。

 

 その結果、等身大のパートナーや同世代の女性を前にした際、脳は「報酬が足りない」と判定し、海綿体への信号を遮断する。虚像の若い女に脳を焼かれ、現実の愛撫を放棄したツケは、取り返しのつかない機能不全として現れる。これが「精神的ED」の真実なのだ。

 

■医学的解決策:薬の前に「体の再起動」を

 

 富永医師は、安易にED薬を服用するよりも先に、体というインフラの整備を説く。彼女が向き合うのは、血管が壊れているわけではないのに反応が鈍い「ドーパミン駆動低下型ED」の群れだ。これには、以下の3つの医学的アプローチによる「再起動」が不可欠となる。

 

(1)中等度有酸素運動による報酬系の活性化

 

 中等度の有酸素運動が、脳のドーパミン神経活動を劇的に改善させる。運動は、脳にとって「報酬を期待して動く」ためのリハーサルだ。これにより、失われた「期待報酬」を感じる感度を物理的に取り戻す。

 

(2)血管内皮機能の改善

 

 勃起の本質は、血流の集中。運動は全身の血管を拡張させ、血管内皮から一酸化窒素の産生を促す。これが海綿体への基礎血流を底上げし、脳からの信号を物理的な「硬度」へと変換する。つまり、血管内皮機能を改善すれば、インフラが整えられる。

 

(3)自律神経とホルモンの同期

 

 仕事のプレッシャーで交感神経が高ぶりすぎた男たちに、副交感神経のスイッチを入れる余地はない。運動による適度な疲労は睡眠の質を上げ、テストステロン(男性ホルモン)の分泌リズムを安定させる。

 

 いずれも、週に150分程度のウォーキングなど、軽く息が上がる運動が役に立つ。

 

■オカズは映像よりグラビアを

 

 富永医師は、男たちが惰性でおこなっている自慰行為についても、意識を根底から変えるよう迫る。「前立腺がん予防のために、無理やり射精している」というヒアリング回答に対し、彼女は首を振る。

 

「自慰は単なる排出作業ではないんです。自分の体が、いま報酬に向かって正しく動ける状態にあるかを確認する『精密検査』であるべきでしょう。

 

 ただ、いたずらにAV画面に見入るのは、自らを去勢するようなもの。同じオナニーのおかずなら、『FLASH』のグラビアのほうがマシです(笑)。でも、もっと想像力を鍛えられるのは、かつて憧れたアイドルの画像じゃないかしら」

 

 自分の触覚や視覚が脳にどのような報酬として届いているか。そこに「予測コスト」による拒絶はないか。自分の体のOSをアップデートすることが、ReSexにおける自慰の定義である。

 

 そもそも、50代は種の存続という生物学的な義務から解放され、純粋に性の歓喜を追求できる黄金期のはず。だからこそ、たんなる若さの延長を自身にも相手にも求めるべきではない。もっと体を科学的に管理し、再び性を自分のものにする知的なプロジェクトだとして臨むべきなのだ。

 

取材・文/鈴木隆祐

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出典元: SmartFLASH

著者: 『FLASH』編集部

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