水道検針員のバイトを続ける「チャーミング」野田ちゃん(左)と、「みちがえる」のたけし(写真・木村哲夫)
【とび工など建設躯体工事従事者】約374万円(2020年)→ 約492万円(2024年)
「とび工や鉄骨工など、建物の骨組みを作る建設躯体工事は、どうしても“3K”のイメージが強いんですよね。高所作業が多く、怪我をしたら一生、働けなくなる危険もある。体力勝負の仕事で、若い人から敬遠されがちなんです」
と話すのは、建設会社「秀英」(東京都練馬区)の栗原秀記代表だ。従業員は約20名で、常時50名ほどの職人を動かしている。
「躯体(くたい)業は、足場の組み立てや安全ベルトの使用などの資格が必要で、講習にも時間がかかります。さらに若い人にとっては、建物の骨組みを作ったら終わりなので、達成感を得づらいようなんですね。一方、内外装工事は、仕事の成果が目に見えやすく、充実感があるというんです。20~30代はそちらへ流れる人が多く、躯体業は50代が中心。高齢化も進んでいます」
とはいえ、人手不足が深刻化するなかで、現場の単価は上昇している。
国土交通省が定める建設現場の日当の基準額では、とび工の8時間あたりの単価は、全国平均で3万780円。前年同月比で4%も上昇している。栗原氏が仕事をする東京都は3万3100円と高く、全国一の沖縄県では3万5100円にもなる。
「国交省の想定では、月21.5日働けば、月65~70万円になる計算です。数字だけ見れば、かなり稼げる仕事ですよね。もちろん実際は、現場の進捗や下請け構造もあるので、手取りはそれよりも下がると思います。ただ、建設業は請負仕事なので、腕のある職人ほど収入を伸ばせる世界でもあるんです」
だからこそ栗原氏は、現場を支える職人が、技術に見合った稼ぎを得られるようにするべきだと話す。
「国の基準単価は上がっていますが、私が現場で働いていた30年以上前と比べても、職人さんが実際にもらえる請負単価は、そこまで大きく変わっていないんです。当時の私は、昼は現場監督、夜は職人をかけもちし、月に100万円は稼いでいました。しかしいまの時代、若い人にそんな働き方をさせるわけにはいかない。請負単価をもっと上げて、現場の職人さんにお金が回るようにしたいと思っています」
栗原氏は、人手不足が続く建設躯体業は、今後も需要がなくならない仕事だと見る。
「若い人が少ない分、これから技術を身につければ重宝される時代になると思います。“超高給”といえるかはともかく、10年、20年は十分、稼げるはずです。そのためにも、働きやすい環境を整えていくことが大事だと思っています」
今回、紹介した現業系の職種は、いずれも社会に欠かせない仕事だ。その価値が見直され始めたいま、日本でも“ブルーカラー”から“ビリオネア”が生まれるかもしれない。
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