ロピアはカツ丼界の“黒船”だ

どこの店でも、カツ丼は弁当売場で非常に目立つ
■王者・イオンは販促ポップ&3サイズ展開で注力
トライアルやOKストアのようにカツ丼を300円台で販売できるのは、ディスカウント系の大手スーパーに限られるだろうが、もちろんそういった店でなくとも、カツ丼を弁当売場の目玉にするスーパーは少なくない。
王者イオンはどうか。こちらは、なんと3つものサイズを展開している。小が250円、中398円、大598円と価格や腹具合でチョイスできるのは嬉しい。ちなみに、一般的なスーパーのカツ丼と同じサイズは、大サイズのようである。しかし3サイズもあれば、売場もそのぶん大きく取らなければいけないのに、そのあたりはさすがのイオンである。味のほうは、豚の脂が強いように感じたが、出汁もそれに負けておらず、バランスはいい。いくつもの店舗で、販促ポップを複数立て、力を入れて宣伝している様子が見られた。
食品スーパーとして売り上げ日本一のライフはどうだろうか。こちらは容器の工夫で勝負しているようだ。卵とじカツとご飯とが上下で別々の容器に分かれており、ご飯が出汁でジャブジャブにならないような仕組みになっている。その出汁も、ちょっと塩気の強いそば店のような趣きもあり、それがご飯を浸してしまうのを嫌がったのかもしれない。
ちなみに今回の調査のためにまわったスーパーは、天丼や親子丼などほかの丼ものでは、このようなさまざまなサイズ展開や容器の工夫、あるいは積極的な販促がなされているものはなかった。カツ丼だけが、弁当売場で特権的に扱われる理由はなんなのか。
幼少期を思い出してみよう。そもそも我々オジサン世代にとって、とんかつという食べ物自体が特権的ではなかっただろうか。天ぷらもそうだったかもしれないが、しかし上品さこそあれ、子供であった我々にとっては肉々しさの喜びに勝るものはなかった。
つまり、カツ丼あるいはとんかつという食べ物は、多くの人にとって「ちょっと嬉しい」食べ物であったはずなのだ。甘みを感じさせる脂身、ガッツリとした肉感は、高級である、とまでは言わないけれど、なんとなくハレの日にふさわしい食べ物として存在していたのだ。
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