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躍進する「業務スーパー」安さの秘密は「製販一体」にあり
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2018.08.06 11:00 最終更新日:2018.08.06 11:00
最近よく街中で見かける、「業務スーパー」と書かれた緑色の看板。大量に入った食品や調味料が驚きの安さで売られ、レジにはつねに長蛇の列ができている。製造、調達から販売まで、舞台裏に迫った!
群馬県高崎市の「朝びき若鶏」は、業務スーパーを展開する神戸物産グループの工場。近隣の直営・契約養鶏場で育てた「上州高原どり」がここの工場に集められ、加工されて各地の業務スーパーに出荷されていく。
「鶏肉は鮮度が命。朝に養鶏場から集められ、処理された鶏肉は、すぐに隣の加工場で袋詰めし、出荷します」(朝びき若鶏・花房猛社長)
ここに、業務スーパーならではの強みがあるという。
「国内のブロイラー養鶏場のほとんどは、九州と東北に集中しており、大都市圏に出荷されるまでタイムラグが生じます。しかしここ高崎なら、朝、処理した鶏肉が、早ければ当日の夕方にはお店に届けられます。ソーセージの肉もきわめて新鮮なんですよ」
ここで製造された「徳用ウィンナー」は1kgも入って460円という安さだ。
岡山にもグループの同様の工場があり、近畿圏に新鮮な肉を届けられるようになっている。チルド商品の袋に「消費期限」だけではなく「処理日」まで印刷されているのは、鮮度に自信あり、の証拠だ。
業務スーパー躍進の理由のひとつが、このような国内自社食品工場を21カ所、擁していること。卸売りを通さず、流通の無駄をなくし、品質と低価格を両立させる。「製販一体」で時代の風をとらえているのは、業種は違えど、ユニクロやニトリと同じシステムだ。
(週刊FLASH 2018年7月17日号)