マツコも驚いた無臭男「福山雅治」のニオイ防止テクニック

「ニオイを放置しておくことは、あなた自身にとって巨大な損失です。加齢臭の原因は年齢のせいだけではなく、生活習慣にあります」

　そう語るのは、内科医・認定産業医で『日本人はなぜ臭いと言われるのか』（光文社新書）の著者、桐村里紗医師だ。

「ある企業の調査では、ボサボサの髪や肌荒れといった視覚的要素を大きく引き離し、体臭のほうが相手にマイナスの印象を与える、という結果が出ています。とくに若い女性は、ニオイに敏感です」

　男性用化粧品メーカーのマンダムが2017年におこなった「職場のニオイに関する意識調査」では、回答した女性の42.1%が「上司のニオイが臭いと感じたら、一緒に仕事をしたくない」と答えている。

　加齢臭を「年齢からくるものだから仕方ない」とあきらめる人は多い。しかし、生活習慣を見直すことで、その発生を大幅に抑えられると、桐村医師は言う。

「肉食が多く、野菜が不足しがちな人は、消化不良で腸内環境が悪化し、そこから食べ物の腐敗臭が生成されます。体臭からアンモニア臭や、腐った卵のようなニオイがしたら要注意。

　腸のニオイは本来、小腸で吸収され、肝臓で分解されますが、アルコールを過剰摂取していると肝機能が低下し、ニオイが分解されなくなります。

　また、中性脂肪が多いと皮脂が増加し、これが酸化することで、悪臭のもととなります。そのほかに、ストレスや生活習慣の乱れ、慢性的な疲労なども、体臭の原因となります」

　現在49歳、「アラフィフ」世代のど真ん中にいるタレント・福山雅治。彼は加齢臭の恐怖が迫る年ごろにもかかわらず、「無臭」なのだという。

　テレビ番組でマツコ・デラックスと共演した際、マツコは福山の耳元のニオイをかいで「いい意味で本当に無臭！」と証言。本人もラジオ番組で「もし福山のデリケートゾーンが臭いという方はメールください」と発言するほどだ。

　その福山が実践しているのが「お湯洗い」。石鹼を使わず、お湯のみで全身を洗う。耳の周囲や後頭部、足といったポイントを洗うときだけ、石鹼を使うのだという。

「石鹼をつけてゴシゴシ洗いをすると、皮脂を取りすぎてしまい、逆に皮脂の分泌が過剰になったり、皮膚を傷めて常在菌のバランスを壊したりしてしまうからです。

　その意味で、福山さんが実践している方法は正解です。毎日お湯を使っていれば、汚れもニオイも十分取れるものです」

　また、体臭の原因は汗そのものより、その中に入っている成分だという。

「ニオイの原因になりにくい『サラサラ汗』をかくようにしましょう。有酸素運動によって体の『能動汗腺』を鍛えれば、質のいいサラサラした汗をかくことができます。もちろん、かいた汗はこまめに拭き取ることも大事です」

　洗いすぎがよくないのは、頭皮も同じだ。

「シャンプーを休む『休プー』がおすすめです。福山さんも『湯シャン』と呼んで実践しています。最初は抵抗があるかもしれませんが、まずはシャンプーと湯シャンを1日おきに試してみては。慣れてきたら湯シャンの頻度を上げていけばいいのです」

　そして、生活習慣がなにより大切と、桐村医師は語る。

「私の夫は、メタボ体型で健康に無頓着なくせに、『臭い』と思われることだけはどうしても嫌、という人間でした。それが『加齢臭は年齢だけではなく生活習慣が原因』という話を聞いて驚き、以来、ライフスタイルを一変させました。2カ月で体重が11キロも減り、体臭も解消できたんです」

「臭いのは年のせい」と、あきらめるな！

【目指せ福山雅治！　男の加齢臭を防ぐには】

（1）「能動汗腺」を鍛えてサラサラ汗をかく
→じわじわと汗をかく有酸素運動が有効

（2）かいた汗はこまめに拭き取る
→加齢臭よりも汗臭のほうが嫌われるというデータも

（3）「休プー」「湯シャン」で洗いすぎを防止
→定期的にシャンプーを休み、お湯のみで髪を洗う

（4）石鹼はポイント使用
→皮脂の多い部分にのみ石鹼を使用し、全身はお湯洗い

（週刊FLASH　2018年8月21・28日合併号）