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秘蔵カラー写真で見る「60年前の日本」京都
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2018.11.12 11:00 最終更新日:2018.11.12 19:11
1956年3月、駐留米軍の軍属として初来日したJ・ウォーリー・ヒギンズ氏は、日本人女性と結婚後、国鉄の国際部の仕事を手伝うようになった。鉄道好きだったヒギンズ氏は、以後、趣味と実益を兼ねて日本中を旅し、当時貴重だったカラーフィルムで、鉄道写真を中心とした日本の風景を撮り続けた。
その貴重な写真を、順次公開していく。
●堀川通(京都府京都市)1959年7月4日
初めて京都に行ったのは、1956年10月のことだった。その後、何度も足を運んだ。今の京都は、ビルが建ち並び、日本の他の大都市と大差のない景観になってしまったが、当時の京都は独特で魅力的だった。
京都は産業都市ではなかったから、空襲のターゲットにならなかったことも幸いした。産業都市が狙われたために、関西では大阪が集中的に攻撃されたのだ。
昭和30年代、自動車の保有率は4年で倍増といった勢いで増え続けた(それが東京でのことだったか、日本全体でのことだったか、記憶が定かではないが、とにかく急激に増えていった)。
その結果は今の東京を見ればわかる。一方の京都は、東京とは違って、都市計画に基づいた広い道路のある整った街だった。いろいろな意味で京都はとても印象的な街で、ぜひそこに住みたいと思ったものだ。どうやっても、そうしたチャンスは巡ってこなかったのだが。
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写真はJ・ウォーリー・ヒギンズ氏の新刊『秘蔵カラー写真で味わう60年前の東京・日本』(光文社新書)から転載しました。半世紀以上の歳月を経て、なお色褪せない6000枚の中から、選りすぐりの382枚を、当時の思い出話とともに公開します。
●『秘蔵カラー写真で味わう60年前の東京・日本』詳細はこちら
https://honsuki.jp/stand/9581.html