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【食堂のおばちゃんの人生相談】54歳・造園業のお悩み
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2018.11.30 11:00 最終更新日:2018.11.30 11:00
「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!
【お悩み/加納さん(54) 造園業】
昔、ちょっとだけ仕事をした人から、20年以上お中元とお歳暮が届きます。仕方ないのでこちらも贈っていますが、もういい加減やめたい……。
こちらからやめるのは失礼な気がするのですが、互いに気持ちよくやめられるタイミングを教えてください。
ありがた迷惑ってやつですか。う~ん、困りましたねえ。
お互い好意で続けていたことが、いつしか心の負担になっているわけですね。おそらく、加納さんと同じ経験をしている人は、世の中に沢山おいでだと思います。
相手に気持ち良く納得してもらうためには、こちらの生活環境の変化を理由にするのが一番無難でしょう。
つまり、仕事を引退したとか、事業を縮小したとか、親が介護施設に入ったとか、そのような理由で「交際範囲も縮小せざるを得なくなり、今までのご厚情には大変感謝しておりますが、どうぞこれ以後はお構い下さいませんようにお願い申し上げます」というお手紙を、最後のお歳暮に添えては如何でしょう?
もちろん、その理由はでっち上げでかまいません。それでもお中元とお歳暮が贈られてくるようであれば、それは相手の趣味だと思って、お返しはやめましょう。
もしかして、相手の方もやめ時を探していたのかも知れません。あなたの決断でホッとしていると思いましょう。
やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都・千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。最新刊『婚活食堂』が発売中
(週刊FLASH 2018年12月11日号)