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東京・大阪・名古屋「ご当地グルメ寿司」この9店に通え!
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.12.01 11:00 最終更新日:2019.12.01 11:00
「回転寿司は、日本が生んだ独自の “イノベーション” と言っても過言ではありません。現在も技術革新や創意工夫により、取り巻く環境は、年々進化しているんです」
こう語るのは、回転寿司評論家の米川伸生氏(53)。
回転寿司は約60年前、“食い倒れの街” 大阪で誕生した。1970年代から1980年代にかけて、徐々に全国的な広がりを見せるようになるが、当時は「安かろう、まずかろう」の代表格だったという。
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「そのころは、酷い店だとタバコを吸いながら寿司を握る店員もいましたし、競馬新聞を片手に、平日の昼から飲んでいるオヤジたちの巣窟でした。
風向きが変わり始めたのは、1990年代に入ってから。従来の『回転率を優先する』やり方ではなく、こだわりのネタを提供する、いわゆる『グルメ寿司』と呼ばれる業態が出てきたのです。
これが多くのメディアにも取り上げられ、“回転寿司ブーム” が巻き起こり、『グルメ寿司』と『100円回転寿司チェーン』という、現在の2大潮流が出来上がりました」(米川氏)
いまや “国民食” となり、業態の多様化が進んでいるが、最近のトレンドは、地方から都市部に進出した「ご当地グルメ寿司」のお店だ。
「北海道の『根室花まる』や、石川の『金沢まいもん寿司』といった地方の名店が、続々と都市部に進出しています。
その背景には、コールド・チェーン(産地から店頭まで食材を低温、冷蔵、冷凍を安定的に保ちながら流通する仕組み)と、冷凍技術の飛躍的な発達があります。
鮮度を維持する技術革新により、これまで、わざわざ地方の本店まで足を運ばなければ食べられなかったご当地のネタを、気軽に味わえるようになっています」
今回の取材では、2013年に東京進出(KITTE丸の内店)し、一躍人気店となった「根室花まる」の銀座店を訪れた。店長の黒澤賢太氏が説明する。
「当店では、根室の花咲港を中心に、北海道各地で獲れる鮮度抜群の魚介類を提供しています。場所柄、お客様はサラリーマンやOLの方が中心で、平均すると、ひとりあたり2300円ほどのお食事代になりますね。女性同士やデートでの利用も多いです。
これからの季節は、『真だち』という真鱈の白子の軍艦巻きなど、北海道を代表する秋冬の旬のネタが続々と登場します」
「最近のグルメ寿司店は、居酒屋のような利用もできる」と、米川氏は話す。
「神奈川県大和市に本店を構える『独楽寿司』では、小田原漁港直送の地魚が味わえるのに加え、90分500円でアルコール飲み放題もやっています。
多くのお店には職人が常駐しているので、メニューに刺盛りを置くところも。ご当地の地酒を多数取り揃える店も、少なくありません」
今回、一緒に寿司店を訪れた園都クンも、「日ごろから、手ごろな寿司店によく足を運ぶ」という。
「私は徳島県出身なので、『廻る寿し祭り』という地元密着のお店によく行っていました」
女性視点からも「グルメ寿司」に太鼓判を押す。
「最近の回転寿司は、美味しいのはもちろん、メニューも豊富。店内もきれいだし、楽しく過ごせるので、肩肘張らずに会話できると思います。初めてのデートでもその気になってしまうかも……」
遠出しなくても食べられる地方発の寿司を堪能しよう! 次のページでは、東名阪で食べられる、ご当地グルメ寿司を紹介する。