「ほったらかし投資法」という、驚きの投資を実践する凄腕ファイナンシャルプランナーの横山光昭氏。実際、18年間の運用で利回り平均7%を達成。複利効果も加え、資産を2倍にしてきた。
横山氏に、「誰でもできる、この世で一番簡単な投資法」を解説してもらおう。
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「投資=短期売買で儲けるものと理解している人が多いのですが、それは間違いです。短期の売買はプロでも難しく、普通の人が利益を出すのは無理です。投資は、20年超の長期で運用してこそ利益が出るものです。
そのためには、手数料が安く、毎月積み立て方式で、生み出した利益を元本に組み入れてさらに運用していく『再投資型』のファンドを選びましょう。利息が利息を生む『複利』の効果は、運用期間が長ければ長いほど期待できますから」
長期運用の積み立て投資で、横山氏がすすめるファンドが「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」だ。
「『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』は、世界経済の成長そのものに投資するようなファンドです。『世界経済の成長が完全に止まって決定的な破綻を起こさない限り、長期的に必ず値上がりしていく』と考えることができます。
手数料などを含むトータルコストも約0.22%と安い。利回りは5%も見込めて、その場合、iDeCo(個人型確定拠出年金)とつみたてNISAを組み合わせ月額3万3000円を20年間の積み立て+運用益で、資産は約2300万円に達します」
具体的な方法はこうだ。運用益が非課税となる「つみたてNISA」、もしくは同じく運用益が非課税で掛金も全額が所得控除される「iDeCo」の口座を楽天証券で開設して、「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」の積み立て投資を始める。
これだけで、「ほったらかし」でも投資残高をほぼ2倍にできるのだ。
冒頭のグラフは、「iDeCo」と「つみたてNISA」を組み合わせた場合と、「つみたてNISA」のみで運用した場合の利益を、シミュレートしたもの。ゆっくりだが堅実に、投資残高が増えていくのがわかるだろう。
さらに、投資に慣れてきた人のために、横山氏がすすめるのが、さまざまなインデックスファンドを組み合わせる投資方法だ。
「わたしは『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』を3割、残りの7割を国内株式、米国株式、先進国株式、新興国株式と、4つのインデックスファンドを組み合わせて運用しています。
4つのインデックスファンドの内訳は、国内15%、米国20%、先進国30%、新興国35%の割合。新興国を高めにしているのは、20年ほどの長期で成長を見込んでいるからです」
2019年、公的年金以外に老後資金が2000万円は必要になるという金融庁の報告書が発表され、大騒動となった。“普通のサラリーマン” が、60代を迎えるまでに2000万円の資産を築き上げるのは、絶望的に思える。
横山氏の「ほったらかしで資産2倍」投資法なら、毎月コツコツと積み立て投資をしていくだけ。そして、40代、50代から始めても資産を作ることができる。
「価格の上がり下がりに一喜一憂するのは、時間とエネルギーの無駄です。むしろ、無駄な支出を減らし、長期で強い投資をするための『家計作り』が大事なのです」
(週刊FLASH 2019年12月31日号)