セックスのハウツービデオにもかかわらず、’91年以来、150万本以上のセールスを記録した作品がイギリスにある。国内での好評を受け13カ国語に翻訳され、22カ国でリリース。世界各国で性教育革命を巻き起こしたというのだ。その作品が3D映像となってDVDにリメイク、日本で発売された。
『ラヴァーズ・ガイド3D』(ポニーキャニオン)である。 中身は、出会いの場でのアピール方法に始まって、キス→ペッティング→フィンガー愛撫→オーラル愛撫→合体→オーガズムと、一連のセックスプレイを段階分けして、場面ごとによりよい”動き”をハウツー解説。ただ作品を見るだけで流れに沿ったテクニックを習得できるよう構成されているのがポイントだ。
映像コンテンツの強みを最大限に生かしている点も特徴で、たとえばキスのパートでは、クローズアップのスロー映像で舌先の尖らせ具合や動かし方までがはっきりとわかるようになっているので、毎秒毎カットがノウハウとヒントの集積と言ってもよいだろう。
ナレーションでは「愛撫による性的接触で親近感が増し、抱きしめホルモンの異名を持つオキシトシンが分泌されます」や「挿入だけのセックスの場合、絶頂に達した女性は25%なのに対し、前戯に20分以上かけると75%以上の女性が絶頂に達する」というような、要所要所での医学的・人体的なデータが解説されているのも、信頼感の高い構成と言えよう。
驚くべきは、これだけの映像がイギリス本国ではDVDのみならず、ケーブルテレビで放送されたり、劇場公開されているという点。しかもイギリス内でのリリースはノーモザイクであるにもかかわらず……。性教育という点に関しては、やはり欧米は一歩も二歩も進んでいるようだ――。
(週刊FLASH 2012年3月6日号)