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出川哲朗「嫌いな男NO.1」男が「いまやヒーロー(笑)」

芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2017.01.30 17:00 最終更新日:2017.01.30 17:00

出川哲朗「嫌いな男NO.1」男が「いまやヒーロー(笑)」

 

「キャー! 出川さ~ん!!」
 出川哲朗が電動バイクで各地を旅する人気番組『充電させてもらえませんか?』(テレビ東京系)ロケの真っ最中。出川がスピーチすると、会場は大盛り上がり。居合わせた小学生女子グループも「出川さんは、体を張って頑張っていてカッコいい!」と、目がハートに!

 

「ずっと『嫌いな男No.1』でしたからねぇ。こんなにキャラが変わった芸人はいないと思いますよ」(出川・以下同)

 

 嫌われキャラから愛されキャラへ。その大変貌の秘密を探った。

 

「小学生のころは、自分でギャーギャー騒ぐほうじゃなかったんです。お楽しみ会で『太陽にほえろ!』のものまねをして、お腹からトマトジュースを出したら、超ウケましたけど(笑)。
中学1年のころには、女子に『坊ちゃん』のあだ名で慕われたことが……小柄でかわいいから。けど、それも一瞬で、男子校に進学してからは毎日、野球。女性とは無縁でした」

 

 映画大好きのオクテ小僧は、横浜放送映画専門学院(現・日本映画大学)に進学。ともに劇団を興す内村光良、南原清隆と出会い、リーダーに変身する。

 

「卒業式で宣言しました。『俺に5年の時間をくれ、頭出したる! 俺に10年の時間をくれ、有名になったる! 俺に20年の時間をくれ、トップ取ったる!』って。……それから20 年、ホントにトップを取って、『an・an』の『嫌いな男』で殿堂入り。トップの方向性は違ってましたけど(笑)」

 

 俳優志望のはずが、リアクション芸の道へ。そのきっかけは?

 

「プライベートで、皆でジェットコースターに乗ったとき、あまりに怖くて『(ここで)降りる~!』って本気で怯えたんです。その反応が面白かったみたいで、ウッチャンナンチャンの番組に出演することになって。

 

 それを観たダウンタウンの松本(人志)さんが『ウチ(の番組)にも貸して』って言ってくれた。それから『プロレスラーと闘って』とか『ライオンの上に乗って』とか、頼まれるようになったんです。

 

 そんななかで、芸人さんって真剣で一生懸命で、どれほどカッコいい人たちなのかがわかってきて、『進む道はこっちなのかな』と思い始めましたね」

 

 そして29歳のとき、転機が訪れる。『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』(日本テレビ系)への出演だ。

 

「後で聞いたら、ダチョウ(倶楽部)さんは『大勢の芸人の中に埋もれて終わりだな』と思ってたらしいです(笑)。でも、僕が『たけちゃん、よろしくな』なんて、調子に乗って言ったら、皆が僕をボコボコにしたりと『おいしく』してくれて。殿(ビートたけし)も面白がってくれました。

 

 収録後、ダチョウさんのリーダー(肥後克広)が、『これで本当の仲間だな!』と、握手してくれました。竜さん(上島竜兵)は『誰がそんなに目立てって言ったー!』と、怒ってましたけど(笑)」

 

 その後、『進め! 電波少年』(日本テレビ系)などで体当たり取材に挑戦。33歳で前出の「嫌いな男」1位になる。

 

■まわりが引き出してくれたリアルな出川哲朗の面白さ

 

 しかし、嫌われキャラへの逆風が、いつしか順風に変わってきた。

 

「『(世界の果てまで)イッテQ!』(日本テレビ系・2007年~)効果が大きいですね。ただ、本当におこがましいけど、じつは7年くらい前から、変化を薄々感じていました。ロケ中に(磯野)貴理子に『子供たちが出川くんのこと、ヒーローを見るような目で見てるよ』って言われたり、別のVTRで、小学生が『クラスでいま、出川ブーム』って言っていたりしたんです」

 

 ブームの背景にあるのは、本人の天然の魅力だろう。その面白さに気づいたのも、周囲の仲間たちだった。

 

「『内村プロデュース』(テレビ朝日系・2000~2005年)のころから、僕が薬を飲んだり、ヒゲを剃ったりするだけの、ただの素のシーンを皆が笑う、というコーナーがありました。

 

 それが『アメトーーク!』(テレビ朝日系・2003年~)がきっかけで、言い間違いや失敗にも注目が集まるようになって、若い人が『出川、面白い』と思い始めてくれた。

 

 そこに『イッテQ!』が重なったんです。振り返ればいつも、自分では気づかない面白さを、まわりに引き出してもらっています。感謝です」

 

 仲間に、笑いの神に、そして視聴者に愛されるようになった現在も、リアクション芸の道を進む決意は固い。

 

「20年前、あるインタビューで語ったとおりになりました。『いい人を演じれば、好感度を上げるのは簡単。でも僕は視聴者に媚びるつもりはないです。ずっと好きなことを続けて、最終的にいいねって言われたら嬉しいですね』って。それが現実となった。目標は、おじいちゃんになっても、笑ってもらえること。そして、芸能界で初めて宇宙に行きたいと思ってますよ、マジで」

(週刊FLASH 2017年1月10日号)

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