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「てきと~な鉄道展」細部まで作り込まれた “てきと~” 展示で脱力を味わおう/女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」
芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2022.09.02 16:00 最終更新日:2022.09.02 16:00
1872年(明治5年)10月14日、日本初の鉄道が新橋~横浜間に開業しました。今年は鉄道開業150年を記念するイベントが各地でおこなわれます。
今回、関連イベントかと思って訪れた鉄道展は、どうやら150年とはあまり関係なさそうでしたが、お子さんもカップルもとても楽しそうに遊んでいたので、ご紹介したいと思います。
「たぶん日本初の “てきと~な” テーマパーク」と銘打ち、横浜・アソビル2階にて11月27日まで開催されている「てきと~な鉄道展」。
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このテーマパークは、鉄道本来の持つ魅力はもちろん、日常にある規則や制約から少しでも解放されるための “てきと~” を感じてもらう場所。真面目なイメージがある鉄道を題材にした “てきと~” な企画で、日本の誇る鉄道をもっともっと好きになってもらうことが狙いです。
にこやかに迎えてくれるご案内のお姉さんたちは、まるで合言葉のように「どうぞ、てきと~に楽しんでくださいね」と声をかけてくれます。
約1000㎡の敷地は「てきと~線」沿線の5つの駅で構成されており、乗客は「てきと~中央駅」「エキベン・タウン駅」「メチャコミ・スクエア駅」「てつど~ぶつパーク駅」「ゲーム・ステーション駅」という駅(エリア)をそれぞれ下車しながら、体験型テーマパークを楽しむ趣向です。
自分の描いた電車のイラストが、全長約9mの巨大なプロジェクションマッピングに投影され、まるで本物のように入ってくる様子を楽しむことができる「てきと~お絵かき電車」。
好みの弁当箱を選び、そこに28種の具材スタンプを押して自分だけのオリジナル弁当を作る「てきと~駅弁」、ボールプールで遊んで寝られる「プレイパーク」などなど、いろいろな遊びが楽しめます。
子供たちは夢中になって遊んでいますが、大人の私は、体験型の遊びを楽しみながらも、さまざまな展示に見入ってしまいました。 電光掲示板に映し出される電車の案内は、たいてい「遅延」と出ています。
メチャコミ・スクエア駅では、満員電車や混雑したプラットホームにさまざまなポーズで立つインスタレーションコンテンツが並びます。どれも窮屈そうに立つ人型ボードですが、自由に落書きしていいとなると、人は楽しい顔を描くものなのでしょうか。「パパ、大好き!」というメッセージがあれば、へのへのもへじの顔もあり、ついこちらも笑顔になります。
かわいいハトの絵がいくつも並ぶベンチは、よく利用する駅の「頭上注意」のプレートを思い出して、なんとなく座りたくない自分を発見します。さまざまな「落とし物」を展示したコーナーでは、「忘れ物しても、なんとかなるさ~」の気持ちが大切というメッセージを読んで「まぁね」と納得しそうに。
秀逸なのは、電車の中吊り広告のキャッチコピーで、すべて脱力系です。アルバイト会社は「バイト?行けたら行くわ」、新刊広告では「2022年 多分読むべき『努力』の本『0%の努力』」など、ひとつひとつ真剣に読んでは、うけていました。
日本の鉄道は、開通から150年を経た現在も、人々の夢や希望を乗せて走り続けています。安全で正確に走ることは、日本の鉄道が世界に誇れるところでしょう。
でも、この企画チームは、「てきと~」を通じて気持ちをほぐし、まぁなんとかなるという「いいかげんさ」を感じてほしいようです。 頑張りすぎないけど、あきらめもしない。コロナ禍で窮屈な毎日を過ごしているとしたら、たまにはこんな肩の力が抜けた展覧会を見るのもおすすめです。
横井弘海(よこいひろみ)
東京都出身。慶應義塾大学法学部卒業後、テレビ東京パーソナリティ室(現アナウンス室)所属を経てフリー。アナウンサー時代に培った経験を活かし、アスリートや企業人、外交官などのインタビュー、司会、講演、執筆活動を続ける。旅行好きで、訪問国は70カ国以上。著書に『大使夫人』(朝日新聞社)
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