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子供たちを魚の世界に招く「さかなのおにいさん」チンアナゴを見た赤ん坊が「初めて立った!」/女子アナ日下千帆の「私にだけ聞かせて」

芸能・女子アナ 投稿日:2023.07.30 16:00FLASH編集部

子供たちを魚の世界に招く「さかなのおにいさん」チンアナゴを見た赤ん坊が「初めて立った!」/女子アナ日下千帆の「私にだけ聞かせて」

かわちゃん(左)と日下アナ

 

「きれいな海を残したい」と考えるのは、大人だけではありません。魚に興味を持った子供たちも、海をきれいにしたいとゴミ拾いを始めるそうです。今回お話をうかがったのは、子供たちに海の仲間の魅力を伝える「さかなのおにいさん」こと、かわちゃんです。

 

 大阪生まれのかわちゃんは、関西学院大学に在学中、バンド活動やグリークラブで活躍。『青春アカペラ甲子園 全国ハモネプリーグ』(フジテレビ系)に出場したことで、声で他人を幸せにできないかと考えるようになりました。就活ではアナウンサー試験を受験しますが、どこも最終で落とされてしまいました。

 

 

 この先どうしたらいいのかと悩んだかわちゃんでしたが、老後の理想としていた「海を見て釣りをしながら暮らす生活」を試しにやってみました。広島県の大崎上島の旅館でバイトを始めたのです。

 

 島での生活は、みんな親切で居心地がよかったのですが、アナウンサーの夢をあきらめることはできませんでした。半年後、夢に近づく決意をしたかわちゃんは、島を離れ、豊富な魚の知識を武器に、徐々にテレビ出演する機会を得ます。

 

――「さかなのおにいさん」は、いつ誕生したのですか?

 

「テレビやラジオで魚のコーナーを担当したときに、『さかなのおにいさんです』と自己紹介をしていたので、そう呼ばれるようになりました。自称です(笑)。

 

 その後、しばらくしてショッピングモールのイベントで子供たちに向けて魚の話をする仕事が来たのですが、初回は大失敗でした。

 

 子供の集中力って6秒しかもたないのですよ。1分以上話したら、うわの空でまったく聞いてくれない。そのうち、みんないなくなっちゃいました(笑)。

 

 そこで、2回め以降は工夫しました。紙芝居を作って、クイズ形式で魚の生態についてオチをつけて話しました。関西人はオチがないと聞いてくれませんからね」

 

――魚の知識はどこで得たのですか?

 

「物心ついた頃から、家の玄関に大きな水槽があり、そこに1メートルもある “魚のようなもの” が飼われていたんです。

 

 父が『クジラのくーちゃん』と呼んでいたため、クジラだと信じていたのですが、後に『ナマズのなーちゃん』だと判明しました。そんな経験から魚が大好きになり、魚オタクの幼馴染と釣りや水族館にいつも遊びにいくようになりました。

 

 父は都会暮らしを心配したのか、たくましく育ってほしいと、週末に田舎へ行ってはログハウスやピザ窯を作っていました。でも、私はいつも逃げ出して釣りをしていました(笑)」

 

――かわいいイラストもご自身で描かれているのですね。絵はどちらで学ばれたのですか?

 

「独学ですよ。最初は下手で、ひどいものでした。でも、毎日こもって何時間も描き続けていたら、だんだんうまくなってきました。好きな魚のことなら、ずっとやり続けていてもまったく飽きないんですよ。『なぜシーラカンスは絶滅したのか?』などテーマを決めて、4コマ漫画にしてSNSで発信しました。これが功を奏して、テレビやイベントの仕事がたくさん来るようになりました」

 

――魚の絵本を何冊も出されていますね。

 

「はい、2021年にSNSが760万PVを記録し、絵本の依頼も来たんです。当時、『ざんねんないきもの事典』というシリーズが売れていて、いきもの系の面白い本が求められていました。それで、私も『おもしろすぎる!海の仲間たち ツッコミたくなるおさかな図鑑』(ワニブックス)を出せました。それまでは “自称” だったのが、これでようやく胸を張って『さかなのおにいさん』と言えるようになりました。

 

――「さかなのおにいさん」になってよかったことはありますか?

 

「人とのつながりが作りやすくなりました。魚って、入口が広いんですよ。飼う、釣る、食べる、水族館に行くなど、魚との関わり方は十人十色です。

 

 テレビ東京の赤ちゃん番組『シナぷしゅ』では、『おさかなしりとりずかん』という曲の作詞・作曲・歌・イラストを担当しました。この動画が、YouTubeで230万再生を超え、たくさんの子供たちに見てもらえました。動画にチンアナゴが出てくるのですが、『それを見た子供が初めて立った』なんていう嬉しい報告もありました。

 

 また、不登校のお子さんが、学校で開催されたイベントに参加してくれたこともあります。私の本を読んでとても楽しみにしていたようで、マイクを持って発表までしてくれました」

 

――今後はどのような活動をしていきたいですか?

 

「オンラインでサマースクールをやってみたいですね。子供たちを魚でつなげたい。魚に興味を持つと、子供たちにも海をきれいにしたいという気持ちが生まれます。

 

 以前、イベントに参加した子供が潮干狩りに行き、採った貝と同じ量のゴミを拾ったそうです。理由を聞いたら、『かわちゃんが魚の住む海をきれいにしなくちゃって言ったから』と答えてくれました」

 

「好きなものを見つけると軸がしっかりして楽しく生きていけるようになる」と話すかわちゃんは、子供たちにとってよきメンターであり、憧れのおにいさんのようです。

 

■かわちゃん流「好き」を仕事にする3カ条

 

(1)好きを組み合わせる
 1つの世界のプロはたくさんいるので、肩書きやスキルをたくさん掛け算する(さかな×イラスト×歌など)

 

(2)未完成でもとにかく発信する
 うまくなってからではなく、とにかくSNSにアップしていくことが成長・習慣になる

 

(3)好きを誰かのハッピーにつなげる
「好きを仕事にする」とは、自分の好きなことを社会の価値に変えられること。たくさんの世界の扉を開いてください!

 

※かわちゃんのイベント「DAMBO絶滅危惧種ジンベエザメ ペンスタンドワークショップ」が、2023年8月2・3日、伊勢丹新宿店本館6階センターパーク/ザ・ステージ#6で開催されます。

日下千帆

1968年、東京都生まれ。1991年、テレビ朝日に入社。アナウンサーとして『ANNニュース』『OH!エルくらぶ』『邦子がタッチ』など報道からバラエティまで全ジャンルの番組を担当。1997年退社し、フリーアナウンサーのほか、企業・大学の研修講師として活躍。東京タクシーセンターで外国人旅客英語接遇研修を担当するほか、supercareer.jpで個人向け講座も

( SmartFLASH )

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